「社会的弱者が安心して暮らせる社会に」株式会社エリンク訪問

「社会的弱者が安心して暮らせる社会に」

 政治家のスローガンではない。不動産会社の名刺の冒頭が目に飛び込んでくる。

 子育て支援・母子家庭・障がい者・高齢者・生活保護不動産会社 と続く。

その名は、株式会社エリンク。株式会社エリンク 子育て世帯・母子家庭不動産会社 (alink-kanazawa.com)

 社長の谷村麻奈美さん、ともに一時入室できるスペースを運営するNPO法人バリアフリー総合研究所事務局長東海林勝さん。

 地元紙の報道で、夜回り活動の中で頭の隅にあった記憶が蘇った。そうか! 3日の日に、押しかけてお話を伺った。

 まさに、列挙された立場の方々は、住宅難民のリスクに一番直面しやすい。その当事者の相談を受け、大家と掛け合い、住まいを提供する。私たちの夜回りは、生活保護につなぐべく急迫した人に住まいを斡旋してくれる不動産事業者がいないと先に進めないのだ。

 まったく新しい、福祉的、伴走型の若き事業者が現れていたのだ。

 2時間も、活動の経過や思い、直面する問題、行政への要望など詳しく対話させていただいた。ちょうど、連携する市社会福祉協議会の自立支援センターの職員が、入居先を探して感情が昂っている当事者とくんずねんずしているところでもあった。社長の谷村さんは、飲物をすすめながら、冗談も駆使しながら、落ち着いた対話の空気をス〜ッとつくり出していった。さすが! 住居なき人の不安が先に立つ感情に共感でき、寄り添った対処を身につけている。

 行政も変わりつつあるが、公的シェルター制度など課題がいくつもある。今後の連携共同を約束して事務所を辞した。