政策の柱 住み続けたいまち金沢「人にやさしい幸せの金沢10の道」

  

 

人に寄り添うもうひとつの金沢は可能です

   いのちと幸せを支える新しい金沢のグランドデザインを共に描きたい

 4期の政治活動を振り返り思うのは、「市民が主役」の市民民主主義はまだ遠いということです。

 家庭系ごみ有料化では、生活弱者の声がかき消されています。そして今、2019年4月を前に、宿泊税導入で経営圧迫を懸念する規模が小さな宿泊事業者の声に随伴しています。痛切に思うのです。市民に最も身近な市政は、誰のために行われるべきなのかが問われていると。

IMG_0273 隣国韓国では、市民に敬意を払い、市民に源泉があるとする「市民民主主義」のまちづくりが、自らが声を上げ参加する市民によって前進しています。その市民の力に学びたいと思います。

  同じアジアに生きる私たちは、隣人2000万人と国民310万人の犠牲の上に得た平和憲法最大の危機に直面しています。この憲法は、戦前の国家主義を反省し、地方自治体に、住民の権利の守り手となることを求めています。住民の権利とは、平和のうちにその人らしく生きられることであり、幸せを享受できることです。だからこそ、私は、いかなる憲法改悪の企ても容認できません。

「世界で最も進んだ平和と人権憲法」と評される日本国憲法の理念に則った金沢。誰もが幸せを味わうことができるまち金沢。どんないばらの道であろうとも、その実現に向かって、市民と手を携えて歩みたい。

 
住み続けたいまち金沢 「人にやさしい幸せの金沢10の道」

Ⅰ 出かける福祉を  (小学校区に福祉拠点を開設)

Ⅱ 子どもが生き生きと育つ子育て・教育  (学校給食の無償化、すべての学年で少人数学級) 

Ⅲ だれもが大切にされる       (ふらっとバス拡充で高齢者の移動保障)

Ⅳ 地域を潤す経済を       (再生エネルギーと結びつく循環型産業創出)

Ⅴ 地球環境に調和する安全安心  (脱原発、水と森を生かした地域再生、水道民営化阻止)

Ⅵ 税外負担・二重課税の解消        (家庭ごみ有料化廃止、宿泊税撤回)

Ⅶ 尊厳ある労働環境を              (非正規雇用の正規化推進)

Ⅷ 市民がつくる風通しの良い市政を        (市民参加型予算制度導入)

Ⅸ 文化・芸術・スポーツ活動が身近にある       (地域に活動の場創出)

Ⅹ 平和を金沢の資産に        (平和市長会議・自治体平和外交の推進)

 

 Ⅰ 出かける福祉を実現するために小学校区毎に福祉拠点の開設を目指します。
    (小学校区に福祉拠点を開設)

 福祉とは、人の尊厳を守るためにあります。必要な人がもれなく当たり前に福祉が受けられ、安心してくらせるよう、申請を待つ福祉から、行政が地域に出て提供する福祉へと転換します。

そのために、

・小学校区毎に福祉相談窓口、地域包括ケアと子どもの居場所(こども食堂)を結んだ「いのちのネットワーク」を    市民・住民と協働して開設。

・(仮称)生活支援型税・公共料金等滞納対応条例、消費者保護条例を制定し、くらしの安心を。

・福祉医療制度を精神に障がいのある人にも適用し、医療制度の差別を解消。

・森本富樫断層震災、都市型水害等に備えた住民参加の福祉防災のまちづくりを推進。


 Ⅱ 子どもが生き生きと育つ子育て・教育を実現します。
   (学校給食の無償化、すべての学年で少人数学級)

 子どもは私の原点。子どもは無限の可能性をもったかけがえのない存在です。ところが、貧困の連鎖が大切な子どもたちの行く手を阻み、国が強いる全国学力テスト中心の教育が、学び続ける意欲をつみ取っています。子どもたち一人ひとりの尊厳を守り、その可能性が花開くよう見守り、支える子育て・教育を前進させます。

そのために、

・学校給食の無償化推進。

・給付型奨学金制度の拡充。 

・18歳までの医療費窓口負担ゼロ引き上げ。

・保育士の処遇改善と確保。

・ゼロ歳、1歳の待機児解消。

・子どもを権利の主体として尊重する「子どもの権利条例」制定。 

・すべての学級に35人以下の少人数学級導入。

・全国学力テストからの離脱、自立した市民を育てる自由で創造的な教育。

・ちがいを認め合い共に学び共に育つ(インクルーシヴ)教育推進。

・教育業務のスクラップアンドビルドにより教職員の超勤多忙解消。

・学校を地域の文化と学びの拠点として地域みんなの学校に。         

・学び直しを保障する拠点として夜間中学校設置。

・公民館を主権者市民の政治的素養習得の拠点に。

 
Ⅲ だれもが大切にされる支え合いのまちを実現します。
   (ふらっとバス拡充で高齢者の移動保障)

 少子高齢化・人口減少社会が到来し、多様な人々が違いを認め合い、必要に応じて支え合い幸せを分かち合う地域コミュニティが求められています。市の公的責任を果たしながら、地域の力と結んだ新しい支え合いのしくみを創り出していきます。

そのために、

・金沢版投資転換「コンクリートから人へ」。

・公的責任と官民共同で万人のための広域交通ネットワーク確立。
(ふらっとバスの拡充、総合病院・買い物・公共施設等目的別のバス運行、まちの品格を高め中心商店街を活気づける新交通システム・LRT)

・公共施設、商店街の空きスペースを子ども、高齢者、障がいのある人、来街者が集う「まちの駅」に。

・女性の安定就労支援、社会参加の推進。

・女性・子ども・高齢者虐待根絶。

・(仮称)人権尊重条例(差別解消条例)の制定。

・性の多様性の尊重。

・森本富樫断層震災等に備えた住民参加の防災まちづくり。

 

Ⅳ 地球環境に調和し、地域を潤す安心の経済へと転換を図ります。
  (再生エネルギーと結びつく循環型産業創出)

 連続する甚大な自然災害は、私たちにいかなる警鐘を打ち鳴らしているのでしょうか。利益最優先、化石燃料に依存したエネルギー経済は社会の格差を広げ、地球環境をも脅かして限界に達しています。未だ収束できない3.11福島原発事故の教訓を忘れ、政治は原子力ムラの利権に回帰しつつあります。自然に調和し、地域に富が循環する分かち合いの経済への転換は待ったなしです。

そのために、

・子育て支援、教育、介護福祉、1次産業と結んだ新エネルギー分野に雇用創出。

・フェアトレード推進をはじめ、暮らしを支えるコミュニティビジネスによるスローな連帯経済へ。

・里山、農水畜産業とまちをつないだ循環する未来都市の創出。

・中小企業振興条例制定。

・地域商店街の活性化支援。

 

Ⅴ 地球環境に調和する安全安心 
  (水と森を生かした地域再生、水道民営化阻止)

・市営水力発電の強化、売電収益基金の創設と環境対策事業への活用。

・製造物・流通責任徹底のための官民協働の推進。

・多様な生き物、緑と共生するみずみずしい減災のまちづくり。

・原発からの脱却と多様な再生可能エネルギーの推進。

・金沢の森資源を活用したバイオマスエネルギーの実用化モデル地区の創設。

・水道民営化阻止、食、水、空気の安全。     

 

Ⅵ 税外負担・二重課税を解消します。
  (家庭ごみの再無料化、宿泊税導入の見直し)

納税者主権の原則に立ち還り、理に適った税の使い方を徹底するとともに、いたずらに市民に税外負担や税の二重負担を求めない市政に転換させます。

そのために、

・家庭ごみを再無料化し、市民の自発性に信頼を置いた創意あるごみ減量化協働事業推進。

・宿泊税の導入を見直し、行政、事業者、市民が対等な立場で金沢の観光施策のあり方を練り上げるしくみを創設。

・財源保障を国に求め、仕事の現場である基礎自治体への大幅な税源移譲要請。

 

Ⅶ 労働を尊重する市政を推進します。 (非正規雇用の正規化・無期転換推進)

働くことは、本来、最高の人間らしさであり、社会の基礎をかたちづくる営みです。ところが、この働くことの尊厳が壊され、貧困と格差が拡大しています。金沢市が、まず率先して市役所及び関連事業体などで働く非正規職員の正規化、有期雇用の無期転換にとりくみ、民間企業にも働きかけることは行政としての責務です。労働コストの支出は心配いりません。雇用の安定、処遇改善はマンパワーの確保につながり、地域経済の活性化すなわち地域にお金が回るしくみとなり、格差の解消、ひいては税収の向上につながっていきます。 

そのために、

・金沢市の公務職場に無期転換ルールを導入し、有期任用公務員の雇用の安定化。併せて、民間企業の正規転換や無期転換を促進し、支援施策を充実。

・障がい者の法定雇用率遵守と障害のある人の特性に応じた職場環境の整備。

・女性の安定就労と処遇引き上げを支援する施策を充実。

・公共事業からワーキングプアを出さない公契約条例の制定。

・国県の機関とも連携し、ブラック企業撲滅の厳格なチェック施策を実施。中小企業支援。

・生涯にわたって労働教育の場を保障し、労働団体と連携した(仮称)問題解決セ

ンターを設置して「尊厳ある労働」を守り育て。

 

Ⅷ 市民がつくる風通しの良い市政を      
  (市民参加型予算制度導入)

いま金沢市政に問われているのは、一部の層による事実上の施策決定や利益供与のしくみから脱却し、透明な市政が市民参加の市民民主主義によって築かれていくことです。

そのために、

・予算づくりに住民が直接参加する「住民参加型予算制度」、「予算概要説明書全戸配布」導入。

・市長応接記録の開示で市長室のガラス張り化。

・政策決定を一部の者の占有から解き放ち“網の目井戸端会議”で住民参加保障。

・歴史に責任を果たす情報保存センターとして市民に開かれた公文書館を設置。恣意的な文書管理を防ぎ市民の知る権利に応える公文書管理条例制定。

・市庁舎前広場等管理規則を廃止し、(仮称)市庁舎前広場開放条例を制定して、市庁舎前広場を市民の自由な表現の場に。

・地域コミュニティを行政の下請けではなく市民自治の基礎に据え、自由闊達で自律した人のつながりを醸成。その拠点として市民活動サポートセンターを充実。

 

 Ⅸ 文化・芸術・スポーツ活動が身近にある     (地域に活動の場創出)

文化活動、芸術活動、スポーツ活動は人間の尊厳です。金沢に息づく伝統と革新の文化のさらなる継承発展のために、誰もが文化を享受でき、文化の担い手となれる条件を整えます。

そのために、

・公共施設の空き時間スペースや空き家を利活用した文化活動拠点の設置。

・創造都市にふさわしい地域に密着した文化・芸術・スポーツの自発的な発展を下支え。その視点から、金沢美術工芸大学の移転、市民芸術村ディレクター制度の革新。

・クリエーター、アーティストの定着化支援。

・スポーツボランティアの自発性尊重。

・加賀一向一揆にさかのぼった歴史都市金沢の再発見事業。

・金沢美大・21世紀美術館・オーケストラアンサンブル金沢連携による総合芸術発信。

 

Ⅹ 平和を金沢の資産に       
  (平和市長会議・自治体平和外交の推進)

集団的自衛権の容認、共謀罪法の成立と、憲法の制約を取り払いながら、日本はさらに「戦争のできる国」へと変貌を遂げています。その一方で、緊張の続いた朝鮮半島では武力に依らない平和への対話が力強く前進し、世界の状況を変えつつあります。日本の「高校生平和大使」の活動がノーベル平和賞候補にノミネートされ、未来を担う若者が希望の光を放っています。

「平和こそ最大の福祉」、「平和なくして暮らしなし」。歴史に責任ある金沢だからこそ、「歴史」「文化」に加え、「平和」も金沢の資産に加えたい。その指針としてジュネーブ条約に根拠を持つ「非戦平和条例」を実現することは、どんな困難をも乗り越えて果たしたい私の悲願です。

 その理念を込めて、

・平和都市宣言にもとづき、平和市長会議に積極的に参画し、平和政策のネットワークに貢献。

・姉妹都市等交流を自治体による平和連帯へと発展させ、平和外交を推進。

・国へ非戦平和政策の推進を提言し、平和の破壊から市民を守護。 

・地域の戦争遺跡を保存継承し、心に平和の砦を築く平和教育を推進。

・姉妹都市等を軸としたアジア歴史共同研究センターの設置。

・世界に通用する平和・人権・共生理念が学べるような教科書採択。

・フェアトレード推進により「国際的積極平和」に貢献。

           (2018年10月20日公表)

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