新型コロナウィルス禍に乗じた「緊急事態宣言」を考える

衣の下の鎧   -2020.4.8-

 4月7日夕、緊急事態宣言を発出した安倍首相は、命を守る行動を強調し、前例のない財政出動を誇った。その美名の裏側で危険な本音が基本的人権を狙っている。
 
 安倍首相は、新型コロナウィルス感染症特措法に基づく緊急事態宣言発出のため、議院運営委員会に出席した。彼はその席上、憲法に緊急事態条項を加える改憲の必要性に言及した。 ー北陸中日新聞記事ー

 これぞ衣の下の鎧だ。しかも火事場泥棒のやり方で。

 ついでに「前例のない財政出動」の所得補償30万円。これが世帯主給付原則のため実際には2割の世帯に止まるとの批判が上がっている。実態より大きく見せる手法は、安倍政権浮揚の道具であることは多くの市民が賢察しているところだ。

 戦後最長の長期政権が、かくも政権にこだわるのはなぜか? 他でもない。安倍改憲への執念である。

 私は改めて思う。感染拡大防止のための社会的規制は市民連帯だ。権力が欲しがる権限集中は、基本的人権制約による支配力が目的だ。

 これらが似て非なることを認識し、コロナ禍に乗じた緊急事態措置に慣らされず、安倍改憲への警戒心を共有しよう。

アンテナを高くして  -2020.4.7-

 今夕(7日)、安倍首相は緊急事態宣言を発出した。度々警鐘を鳴らしてきたので繰り返さないが、一言、主権者意識が後退することを懸念する。

 人を思いやること、距離感に配慮することは、市民社会のモラルだ。命じられることではない。この抵抗感を失うのが怖い。
 今日昼の会議で、安倍改憲NO!市民アクション・いしかわは、5月3日歌劇座屋内での平和憲法施行73周年記念石川県民集会中止を決めた。感染状況を勘案した自主的判断だ。
 必要なのは客観的な情報だ。

 今夜の夜回りを私は自粛した。金沢市議会議員から感染者が出たことから、濃厚接触者でないが、あくまで私の状況判断だ。
 雇用関係助成制度の規模、差別的運用は社会の声により改善されそうだ。だが、救済が届かない人は必ず出てくる。そう想定して、社会的に厳しい立場に立たされる人々に向けてアンテナを高くする必要がある。
 
 リーマンショック後の日替わりのようなホームレス増加を経験してきた。かなざわ夜回りの会の活動範囲も再検討を要すると思う。

今やるべきこと -2020.3.30-

 やってはならないのは、私権制限を伴い社会機能を停止させる緊急事態宣言。
 やるべきは、感染症対策の前線に立つ地方自治体、現場支援だ。本日、石川県憲法を守る会が声明を発出した。

一刻も早くやらねばならないのは、経済的な窮地に立たされる中小事業者や国民・労働者に対する現金給付による生活保障だ。社民党全国連合も吉田忠智幹事長談話を出して、やってる感だけの安倍政権に有言実行を促した。