来客を迎えて

 私自身は、日々、街宣と他団体との共同行動の打ち合わせなどに駆け回っているが、金沢市議会は、議会直前の静かな時間が流れている。

 この隙間を縫うように、ここのところ、副議長室を訪ねて下さる市民が続いている。解決に協力を求める要望も続いている。

 先週は、市内で生活してきた在日外国人女性の在留資格喪失という深刻な問題が寄せられた。ここでは立ち入れないが、出入局簡易局の却下理由があまりに非情だ。大切な子宝を金沢で育て上げたいという切なる母の願いをどうすれば叶えられるか、時間がない中、解決策を探ってきた。
 信頼のおける弁護士に相談し、法的な再申請を試みる。また併せて、福島みずほ事務所の経験ある秘書に協力を求め、広い裁量権を持つ法務大臣に特段の配慮を要請する。
 かつて、韓国の民族音楽院院長の入国問題を保坂展人(現世田谷区長・当時社民党衆院議員)の尽力を得てクリアした経験はあるが、それ以上の壁が立ちはだかっている。しかし、日本の真の国際化、多文化共生が問われる課題でもある。あきらめずに突破したい。

 昨日6月17日は、久しぶりに野町のまちづくりに奔走してきたドンのような存在の二方を副議長室に迎えた。
 金沢市の犀川以南の観光施策にもの申すと

 新任の観光交流課長と観光プロモーション課長を前に、厳しい指摘が続く。新幹線の開業効果を生かすと言うが、もっぱら東茶屋街と兼六園周辺犀川以北に集中しているではないか。犀川以南にも手つかずの歴史的資産を持つ地域がある。これをどう考えているのか、ということだ。

 3年前の2012年だったと思う。この二人と一緒に、犀川以南への誘客策として、国の重要伝統的建造物群保存地区指定が整う寺町寺院群の観光マップ「静音の小径」の再編集、北陸鉄道には、城下町周遊バスの寺町台運行を直接求めた。
icach_johkamachi[1] 市は、寺の拝観意向調査を反映した新しいパンフレットを発行し、北陸鉄道と調整して運行実験を開始した。こうして動きは速かった。それが、昨年から営業運行されている左回りの大型周遊バスの寺町台回りコースだ。これを生かし、さらに市内南部地区にある一向一揆ゆかりの寺院等新たな観光ルートも考えられる。滞在型観光は、あくまでも本物の史跡探訪のチャンスを提供できるものでなければならない。

 すでに新幹線開業効果による利益のみを目的にした出店ラッシュで、東山の歴史的価値が損なわれつつあるとの厳しい指摘がある。犀川南岸地域もそうなってはいけない。地域住民が主役となったまちづくり運動に金沢市が固く連携するという公共性が必要だ。後継者問題など難問がある。試行錯誤が続く。私も一緒に汗をかきたい。
ー写真は北鉄HPよりー