第40次教育研究集会

第40次教育研究集会

 昨日は、石川県教職員組合、高等学校教職員組合、私教労連が主催する教育研究集会でした。今年度から、その運営スタイルが再編成され、ほぼ30年にわたり平和教育分科会で共同研究者として参加してきた私は、「子どもを取り巻く社会情勢」分科会に参加しました。

 多忙に苦しむ現場から、平和教育実践レポート2本、ジェンダーフリーに関わる混合名簿の取組み実践レポート1本が出されました。ロシア・ウクライナ戦争への子どもたちの疑問から構想し、非難する子どもたちの苦難をポーランド外交官や日本人ボランティアとを結んだオンライン授業から学び、戦争の非人道性を考える学習は、今日的な斬新な手法であり、子ども目線の素晴らしい実践でした。

 沖縄戦を学び地上戦体験から「戦争の怖さを知ることから平和を知る」という実践は、沖縄復帰50年を踏まえていました。

 また、学校現場や子どもたちの状況を語り合う教研記録討議も分散会形式で行われました。多忙問題、ITC教育では、機材の利用課題にとどまらず、情報リテラシー(読み解く力)やネット被害から身を守る課題にまで話題は及びました。

 分科会参加者は、皆、熱ある意見を交わし、教研ならではの、自主的主体的、批判的教育実践論を深め合いました。

 全国一斉学力テストの歪みが連日報道される中、教育が政治や企業利益に適う人材育成に縛られるのではなく、憲法理念の実現を担う子どもたち一人ひとりの尊厳と学ぶ権利を保障する教育を創造する。政治による情報操作への批判的姿勢や民衆の世界観を育む。

 スタイルこそ変わりましたが、そのための教研の意義を再確認できたと思います。