2月の視察報告 雪を伴って世田谷区・松戸市を行く

2月9日夜、8カ月振りに保坂展人世田谷区長と再会

1 (2) 2月8日から2月10日にかけて、みらい金沢の行政視察。世田谷区と松戸市を訪れた。前泊の8日夜は、「せたがやYES!で二期目を圧勝した保坂展人区政は、少数与党ながら、住民参加と実務的説得力で、保坂イズムの施策が前進。縦割りの垣根を越えた地域拠点活動は、地域包括のモデルとして国からも注目されている。

雪を連れてきた⛄️⛄️

2 9日、ここは、金沢かという雪混じりの天気の下、じっくり世田谷区の広義のコミュニティ施策を視察した。

5 世田谷型地域包括ケアとは、地域拠点で高齢者介護福祉に加えて、障がいのある人、子育て支援、若者支援、生活困窮者支援をワンストップで行うシステムだ。その地域拠点は、区内27カ所のまちづくりセンターと地域包括支援センター(あんしんすこやかセンター)。この拠点に、地区社会福祉協議会が連携し、地域の支え合いをコーディネートする。相談窓口になり、必要に応じ本庁の福祉部門につなぐ。
 国の地域包括ケアシステムに対応する新たな施策は、「地域ディ」。区内12カ所に設置し、NPO法人や地縁団体が運営を担っている。昼食を皆で会食し、健康体操でゆったりと身体をほぐす。現地視察に入った北沢地区会館での地域ディには、近所に住む高齢者がやってきて、生きがいだと語った。担い手のNPO法人LINKのリーダーは、地域包括を人や場所をコーディトする地域コーディネーターの養成が大切と強調した。
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12 午後は、保坂区政の真骨頂である若者支援施策を視察した。引きこもりなど生き難さを抱える若者を支援する拠点である若者総合支援センター「メルクマールせたがや」を訪れた。24廃校中学校を利用し、ものづくりの起業者やデザイン関係の事業者が入居している。その3階に「メルクマール」が設置されている。ここに、引きこもりの我が子の問題に悩む家族や本人が相談にくる。その相談支援、本人の居場所づくり、グループ活動に丁寧に取り組んでいる。
 相談から本人の居場所づくりを経て、就労支援、就職につながったケースも生まれているという。口で言うは簡単だが、成果を上げるのは容易くはない。まだ3年目に入った施策だが、若者支援課の担当職員の士気は高かった。
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 25世田谷区視察の最後は、世田谷区立平和資料館。戦後70年、非核平和都市宣言30年を記念して、2015年、平和資料室を教育委員会から文化部に所管替え拡大し、新たに建築したものだ。特に東京大空襲、学童疎開など世田谷区の地域住民の戦争体験の収集、展示、出前平和授業などに取り組んでいる。東京23区でも区立の平和資料館は唯一で、資料が他26区からも寄せられているようだ。
 平和施策が身の丈で実践されていると感じた。平和憲法の下では、こうした自治体の積極的な取り組みはどこでもやられるのが当然だ。

 このように、濃密な視察を受け入れていただいた保坂区長、世田谷区議会事務局に深く感謝したい。平和資料館から出た頃に保坂区長からメールが入った。視察はどうでしたか?お付き合いできずすみませんでした。また会いましょうと。恐縮至極。

10日は、雪を連れてきた松戸市。災害時に備える住民基幹情報システムを視察

36 松戸市は14年ぶり。初の個人行政視察で、上原市長時代の国立市と共に人権施策を視察した。今回は、住民系基幹情報システム再構築。技術の日進月歩は、機器、ソフトの更新、最適化の周期が早まっている。松戸市は、システム再構築に効率化、災害時のセキュリティ強化、ランニングコスト縮減を期した。

38    松戸市は、住民系基幹情報システムを再構築することにより、端末の大幅整理と次期5年間のランニングコストを8億円縮減した。震災で情報が消失するのを防ぐため、民間事業者の県外専用管理施設に外部保管している。
 普段表に出ることなく、情報システムは、行政事務をつなぎ、市民生活を支えている。その管理システムは、このように進化している。

 金沢は、第二庁舎に危機管理センターを配置する予定だ。当然新たな情報システムを導入する。如何なるシステムにどれだけの経費を見込むのか、庁舎間の連携をどうするのか。議論はこれからだ。
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