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森一敏
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 A 統合児童福祉施設 私立エルベホイエン(保育幼稚園)

 4月20日午後、いよいよ児童福祉の現場視察が始まる。

【施設の沿革と概要】(就任16年目のイェッテ・キュール・ハンセン園長の説明)より
 初め幼稚園としてスタートしたが、1995年に保育園も併設し、75人の子どもたちを預かる施設となった。しかし、1998年に火災に見舞われ、99年に120人規模の施設として新築された。2004年は0歳〜2歳児が41人、3歳児以上は74人在籍している。幼児教育者は28人が週のべ846時間の保育を行っている。
 予算は市から給付され、毎年契約をしている。園の条件は公立と同じである。管轄は国では社会省であるが、文部省へ移そうとする声も出ている。しかし、学校教育とは違う教育もあってよいとの考えから反対も多い。
 運営の権限は理事会である。理事会は、市議会議員1人、園の財団から、保護者から6人、職員から2人そして管理者2人によって構成されている。
 年間の財政は850万クローネで、そのうち670万クローネが人件費、100万クローネが家賃、施設費、20万クローネが光熱費、35万クローネがおもちゃ、3歳児以上の給食費、おむつ、遠足など行事費である。施設のスペースには基準があって、3歳以下は一人当たり2平方メートル、4歳以上は1平方メートルである。
ー保育活動ー
 園は週5日で51.5時間開園している。子どもたちのタイムテーブルは、
6:30 早出の子ども当園
7:00〜8:00 入所児の朝食(20人程度)
8:00〜9:30 自由遊び
どの部屋にも指導員(幼児教育者)がいて、活動を準備している。
9:30〜11:30 教育的な活動
大勢一括りでは無理があるので、同年齢少人数のグループに分けて指導する。指導を受けるグループはローテーション交代し、どの子も受けられるようになっている。
こうした方法は、子どもたちの自主性の尊重と計画的な教育指導をバランス良く行うために考えられたものである。
11:00〜12:30 カフェで昼食時間である。子どもたちは一斉に食事を摂るのではなく、お腹がすいた子から自由に食事をする。3人のスタッフがカフェで子どもたちのしつけをし、どの子がいつ食べたか把握している。黒板によってそれらは保護者に伝えられる。
子どもたち一人ひとりは違っている。遊びは学びである。おとなが区切ることは避けたい。自分が主体となり、自分の時間を過ごさせるようにしている。午後は外で遊ばせる。
14:00〜15:00 間食
このときは3歳から6歳の25人からなる自分のファミリーグループに入って3人のスタッフと一緒に食べる。
このファミリーグループは、毎週木曜日は一日中活動することにしている。一週間単位でプロジェクトにとりくむこともある。例えばオリンピック遊び、カラープロジェクト(曜日で色を決めてその色の服を着てくる)などである。
15:00〜 自由遊び 
14:30ぐらいから親の迎えが始まる。
17:00 閉園

【園の参観】
 説明の後、施設を参観した。保育園らしく、施設内には可愛らしい絵が掲示されており、小さな子どもたちの服が掛けられている着替え室を通って、間食中の子どもたちの部屋、日光に触れる機会をとるために屋外に設けられている昼寝スペース、体育室、子どもたちが元気に遊び回っている外庭、電気ドリルやカッターが無造作に置いてあってびっくりした道具室などを見せてもらった。途中、やんちゃ盛りのギャング団のような子どもたち数人のグループにちょっかいを出したり出されたりして童心に戻って触れ合った。さすがに小さな子どもたちには、我々肌の色の違う来訪者には興味津々で、彼らは我々の後をつけておもしろがっていた。国はちがっても子どもは子どもだなあと妙に納得するのだった。
 わずかな時間の参観だったが、遊びとくに外遊びが学びとして重視されていること、子どもたちののびのびした自主性を尊重していること、幼児教育者の職員は、備えてはいるが、見守っていることなど、施設の保育の考え方が伝わってくるところが随所にあった。





【質 疑】
Q:幼児教育者の教育観を確立する研修はどのように行われているのか。
A:幼児教育は学校教育とは違う。目標にはあまりこだわらずに、子どもたちの創造の芽を伸ばしてあげようと考えている。理事会で年間行動計画を立て、そこに目標を掲げる。例えば、いじめがないとか皆仲良しなどといった。しかし、それをどう教育学上とりくんでいくかは教育者としての自由な選択がある。子どもの目線と教育者として目線を兼ねあわせることは常に課題になっている。子どもたちの衛生の問題が心配なときは理事会を通じ保護者会のとりくみを求めていく。
Q:閉園時刻は5時となっているが、開園時間の延長はしないのか。親は迎えに来れるのか。
A:一般的に開園時間の延長はない。家庭で対応する。父が送り、母が迎えが多い。おばあちゃんとか兄弟とか知人などに迎えにきてもらうことになっている。(日本とは就業状況が違うから何とかなるそうだ。)
Q:幼児虐待は起こっていないか。
A:社会的な問題がある家庭は、ソーシャルワーカーや警察の協力を得て対処している。
  当園は理事長が慈善団体の理事出身である。
Q:うらやましいバカンス期があると思うが、施設は開いているのか。
A:子どもの数が少なくなるので、職員の数も少なくなる。幼児を持つ家庭はバカンス期間は比較的短く、3週間ぐらいである。(これで短い?!!)
Q:保育士の配置基準はあるのか。
A:国民学校へは児童は5月に入学決定し、8月から入学する。児童福祉施設でも学校への進学数がわかれば3歳児未満がどれだけかなどが見えてくるので、5月には来年度予算がどうなるか見えてくる。予算は、見込みよりマイナス5%のセイフティネットが保障されている。保育士の配置基準は時間基準で、園児一人9時間として、有資格者とヘルパーが配置されている。
Q:園児のとりあいのようなことはないか。
A:親は第1から第3希望まで出すことが出来る。このエリアは向こう10年間は子どもは減らない。他では減少予測がある。延長はそれを考慮して運営している。市では、小さい施設はなくし、大きい統合施設で幼児教育する方針である。
  特に他園と意識して競争しているわけではない。日々満足いく保育をすることによって、口コミで広がっていくだろう。ホームページでの宣伝は始めた。
Q:少子化には歯止めはかかっているか。
A:三人の子持ちは多いのではないか。女性にとり、キャリアと夫と子どもすべてを持つことがステイタスである。それを支えるシステムがある。それでもやはり富裕層に子だくさんが多いことも事実。
Q:保育職員の給与は高いのか。
A:平均水準よりは低い。初任給は月18000クローネである。
Q:労働組合組織は。
A:労働組合は産業別統一組織に有資格者も無資格者も加入している。産別が中央交渉するが、ローカル交渉は園長と職員代表との間で交渉する。個々の職員の勤務状況を把握し、人間開発の目標達成度によって、全国最低基準にプラスαがつけられる。管理者としても組合加入を勧めている。デンマークがここまで来るのに労組の力は大きかった。組合離れはないが、若い世代に徐々に組合活動を避ける傾向がある。失業保険の掛け金を組合費から分離したことも影響がある。(日本の管理者ならこうは言わないだろう!)
ーここで、コーヒータイムとなり、ケーキのもてなしがあった。
  フレンドリーな雰囲気がうれしい。ケーキの甘さには閉口!ー
 


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