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森一敏
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 2003年12月定例会 質問の全文

社民の一員として、以下4項目について質問致します。

1.まず、金沢市における少人数学級実現に関し申し上げます。

 去る11月20日文科省は、習熟度別に重きを置いた少人数学習のために加配してきた教員を、指定研究校を募る形で、来年度から少人数学級にも活用することを認める方針を発表しました。全国的な要望に押されて、2001年の標準定数法一部改正以来徐々に進められてきた少人数化に、初めて国の財政措置が講じられる道が開かれたのです。
 さて、育ちにおいて個別化する今日の子どもたちに、真の学力と人格形成を保障するゆきとどいた教育を行う条件として、習熟度別少人数学習以上に少人数学級に優位性がある。OECDの教育局が2000年度に行った「加盟国における生徒の学習到達度調査報告」が、このことに興味深い示唆を与えています。責任者のシュライヒャー統計分析部長は、今年1月日本で行った講演において以下の主旨で述べています。
 「学力とは、現代生活に生きるため、集団の中で機能する、共に働き、共に学ぶ能力である。その実現に成果を上げているのは、『質と平等性の両方を達成している教育制度』つまり、子どもたちを能力や階層によって分けずに教育する制度をもつ国、例えばフィンランドや日本である。今日重要なことは、分ける制度ではなく、集団的環境において、生徒を個人として尊重することである。」と。そして、調査において最も評価が高かったフィンランドでは、一クラスの子どもたちの平均人数が16人であることを紹介しました。ここから日本の向かうべき教育条件整備の方向が見えてきます。
 「子どもたちの問題は、現場が駆り立てられるなかで、子どもが追いつめられている結果だということに気づいて欲しい。学力向上にしても、荒れにしても、不登校にしても、解決のために多くの施策はいらない。教師にゆっくりとものを考え、子どもともっとつきあえるゆとりを与えて欲しい。」ベテラン教師のそんなつぶやきを聞いたことがあります。
 今年行政視察で、2年目を迎える埼玉県志木市の小学校1、2年生における「25人程度学級(ハタザクラプラン)」の実施状況と、熊本市の「少人数学級モデル校事業」に接する機会を得ました。アンケートからは、子ども・保護者共、学習しやすい環境だと歓迎する声が多く聞かれました。志木市では、「私たちの要望が受けとめられ、責任感とやる気が湧いています。」と教職員がコメントしたのが印象に残っています。
 志木市も熊本市も共通しているのは、市長の選挙公約が少人数学級実施であり、市長のリーダーシップの下で市費負担が最小限になる工夫をしながら新しい歩みを始めているということです。財政事情を考慮し、30人以下が無理ならまずは35人以下とする、学年を限定するなど段階的で柔軟な方法が30を数える他の自治体で行われています。
 そこで、金沢子ども条例をはじめ、将来のまちづくりの基盤として教育の重要性をことあるごとに説いてこられた市長に、是非とも金沢市での少人数学級実現に前向きな見解をお聞かせ願いたいと思いますが、いかがでしょうか。
 また、教育先進市を自負し、県教育長会会長としても、度々県教委へ少人数学級の実現要望をとりまとめてこられた教育長にお聞きします。引き続き県への要望を強めると共に、意見を広く求めながら、市長部局と連携して金沢市での実施に向けての検討を始めるおつもりはありませんか。ご答弁下さい。

2、第2の項目は市街地における農薬散布と環境・健康の問題です。

(1)まず、9月議会の市長答弁を受けて始められたアメリカシロヒトリ等樹木害虫の捕殺防除体制の見直しに関してお尋ね致します。
 金沢市が30年間続けてきた薬剤散布方式から捕殺防除を基本とする方式に転換したのが2001年度。当時の経過を紐解けば、このような環境に配慮した防除方式への転換は、長年薬剤散布に依存してきた本市にとっては、画期的な転換であり、一大英断でもあったと思われます。
 そこでまず、こうした経過を経て実施された薬剤散布から捕殺防除への転換の意義をどう受け止めてこられたか、改めて市長の所感をお聞かせ下さい。
 次に、今回の見直しには、捕殺防除が難しい、有効ではないとの苦情や、薬剤散布を求める声が町内会等地域から上げられてきたことが背景にあると側聞しています。
 他都市での経験によれば、こまめな観察と状況調査に基づく的確な捕殺は、野放図な薬剤散布より効果が高い上、数年後には薬害による生態系の破壊から復活する天敵の補食が活発化するなど、自然の力により深刻な樹木の食害は防がれると言われています。金沢市の場合、27年間という長年の大量散布後のわずか3年間の推移であることを考慮し、捕殺防除は有効ではないとの評価を拙速に下すべきではありません。
 先月立ち上がった「都市樹木害虫防除検討会」では、捕殺防除を引き続き基本とするものの、薬剤散布の条件づくりに向け合意されたと聞きます。中心的に検討すべきは、薬剤散布の安易な再開ではなく、捕殺防除の実効性を高めるための制度、社会的弱者に配慮した協力体制、財政、制度を周知する広報の充実ではないでしょうか。
 そこで、見直しの趣旨と具体的内容について、都市整備部長の見解を求めます。

(2)次に、農薬による健康被害を防ぐと共に、患者の人権を守る観点から述べさせていただきます。 
 市内在住の化学物質過敏症患者の方から直接話を伺う機会がありましたが、近隣での薬剤散布時期に発疹が悪化し、うつ症状の全身倦怠がすすんで炊事の気力さえ出てこない苦しさを訴えられました。しかも、空気を通じた農薬吸入がこうした苦しみをもたらすことは健康者には理解し難く、偏見が注がれたり、大げさだと取り合ってもらえないなどの対人関係の苦しさも重なってきたと述べられました。
 2002年度に至ってもOECD加盟国平均の6倍もの農薬が使用されているという世界最大規模の農薬大国日本を尻目に、海外で農薬の毒性に対する研究はすすみ、認識は深まっています。特に注目すべきは、米国科学アカデミーなどの1990年代からの研究により、胎児、子どもは特に影響を受けやすく、神経発達障害、免疫機能不全、ガン、アトピー昂進を生じる可能性があり、子どもたちへの安全基準は10倍強化されるべきと提起されてきたことです。そうした結果、カナダでは農薬の神経毒性を重視し、昨年、農薬使用を厳しく規制する「有害生物駆除製品法」が成立、EUでも今年、農薬再評価の結果300種類以上の有機リン系をはじめとした農薬が失効することになっています。
 日本でも、ようやく今年9月に農水省の通知「住宅地における農薬使用について」が出されました。そこでは、農地を含め病害虫駆除は農薬にたよらない方法で行い、やむなく使用する場合の使用量削減、住民・子どもに健康被害を及ぼさない具体的な努力を求めています。加えて、健康被害への相談窓口を設置するなど適切な対処も求めています。
 そこで、関係当局にお尋ねします。
 まず、農薬の毒性を理解し、脱農薬に向かう市民意識を啓発する広報、地域での講習、教育のあり方を検討すべきと思いますが、如何でしょう。
 2点目として、健康被害と社会的偏見に苦しむ患者救済のための相談体制は、福祉保健部、環境部、都市整備部さらには農林部、教育委員会など部局連携の体制が必要だと考えます。現状と今後の方向についてお答え下さい。
 3点目に、シックスクール対策並びに校地内での害虫駆除に関わる農薬被曝を防ぐ対応をどのように行ってきたのかについて教育長にお尋ねします。


3.第3の項目は、ノーマライゼーションプラン金沢の実現及び障害者支援費制度の見直しに関してです。

 完結まで2年を残すのみとなったノーマライゼーションプラン金沢は、プランの目指すところを、「あたりまえを大事にする」「完全参加と平等」「共に生き、共に創る」「自己決定」「人間としての尊厳と人権が保障される」社会の実現と述べています。これらは、住民自治に根ざした地域社会建設の理念そのものであり、私もその実現に力を惜しんではならないと考えるものです。

(1)そこで私が関心を寄せるのは、この間利用者の声に応える行政努力がどれだけ進んできたのかということです。
 支援費制度については、今年度議会でもガイドヘルプの使用目的の限定や使用時間の上限設定の問題が取り上げられましたし、居宅介護月186時間の上限設定については、市を相手取った裁判も提訴されている状況です。
 その他にも、事業所設立やヘルパーの養成が遅れているため、依然として家族やボランティアの負担が大きいままである、或いは法人認可のない小規模作業所への支援が足りない、ケアマネージャー的業務は事業者の持ち出しであるなど不満が少なくありません。
 また、支援費制度に関する児童の保護者の説明要望に機敏に応えていない、せっかくの画期的なフォーラムも言いっぱなしの場ではないか、要望が行政にどう生かされていくのかが見えないとの批判もあります。一般会計予算に占める支援費関連予算の35中核市比較によると、金沢市が22位という中下位であることも、意外な結果でありました。
 地方主権をも展望する今日、予算確保の問題と併せて国基準や勘案事項を乗り越え、利用者の要望にいかに応えていくかは、市長がかねてからおっしゃってこられた「金沢らしい障害者福祉」の試金石ではないかと考えるのです。そこで、見直しに向けた市長の決意の程を改めてお聞きします。
 次に、先の6月定例会で、福祉保健部長はプランの事業進捗率は、85.9%と答弁されました。残された14%の内訳は具体的にどのようなものでしょうか。また、その達成の見通しをお答えください。併せて、利用者の意見を活かした制度見直しの道筋についてもお聞かせ下さい。

(2)2点目は障害者福祉と教育の連携の課題です。 
 障害者の自立と地域での共生にとって、制度・施設ハード面もさることながら、内面のバリアフリーを促進することが極めて重要です。
 その意味で、文科省が特殊教育改め、特別支援教育への移行を打ち出したことを受けて、10月より動き始めた特別支援教育指針を策定するための検討委員会の役割には大きなものがあります。
 埼玉県では、5月に「共に育ち共に学ぶための新たな教育システムの構築」を目指して特別支援教育振興協議会が設置されました。中間報告では、「障害のある児童生徒が障害のない児童・生徒と地域の小中学校の通常の学級で一緒に学ぶ機会が徐々に拡大され、『心のバリアフリー』を育む教育を推進する必要がある。」と、別学体制に対する大胆な見直しも協議されています。
 1994年スペインのサラマンカで出された声明には、「このインクルーシブ志向をもつ通常の学校こそ、差別的態度とたたかい、すべての人を喜んで受け入れる地域社会をつくり上げる。」と述べられています。
 今後策定されていく金沢市の特別支援教育指針が、時代の趨勢に沿い、ノーマライゼーションプラン金沢に位置づく共生教育の指針となるよう、障害福祉課はもとより、地域での共生を求めてきた障害者団体や保護者との連携の下で策定されていく必要があると考えますが、来年12月のとりまとめまでにどのように連携・意見反映を行っていくのか、教育長にお尋ねします。また、特別支援教育への移行に伴い、地域の普通学校に配置されてきた教職員が減らされるのではないかとの不安が教育現場から聞かれます。文科省並びに県教育委員会に対し、教育基盤が後退することがないよう働きかける必要もあると思いますが、いかがでしょうか。


4.最後になりますが、イラク情勢が逼迫する今日、国政問題とはいえ、どうしてもイラクへの自衛隊派遣問題について触れておかなければなりません。

 11月に入り、米英軍はもとより、イラクに駐留する各国部隊や外交機関に従事する文民などに対する攻撃が絶える日はなく、自爆テロを含め戦闘は広域化し激化する一方です。 こうした中、憂慮していた邦人外交官二人の尊い命が失われるという痛ましい事態となりました。「テロに屈してはならない。」「イラク復興のための国際的支援に日本は責任を負う。」などと、戦場に立つことのない政府当局者から、あくまで自衛隊のイラク派遣に固執する意見が発せられています。派遣のための基本計画が閣議決定されようとする状況ですが、今日本に必要なのは派遣中止の勇気です。 
 そもそも、「復興」が必要とされる状態をつくりだしたのは、大量破壊兵器殲滅を口実に世界最大の大量破壊兵器を振りかざして大義なき単独行動に走った米英軍です。米英軍の撤退なしに国際的な枠組みによる真の復興支援は不可能です。私たちは、湾岸戦争以降の十数年間、百万の単位の人々、乳幼児が、武力攻撃、経済制裁によって殺害されてきたイラク民衆に、憎悪と抵抗の意志が強まっていることを知らなければなりません。小泉政権の無批判な対米従属によって、かつての親日感情はイラクの人々の中から音を立てて崩れているのです。この上自衛隊が派遣されれば、イラク侵略軍への参加と見なされ、憎悪の連鎖、取り返しのつかない泥沼に日本も入り込むでしょう。米英の一握りの権力者と利権集団のために自衛隊員のかけがえのない命を差し出してはなりません。日本が行うべきは、米英軍に撤退を促し、非軍事の国際的民生復興支援に参加していくことです。
 こうした事態を危惧し、金沢市議会では9月に自衛隊のイラク派遣に慎重を期すよう、国に意見書を送付してきました。自衛隊員も家族を持ち、地域での生活を送っている市民であることを踏まえ、派遣方針見直しについて全国市長会長として政府にもの申していただきたいのです。市長の率直な所感をお尋ねし、私の質問を終わらせていただきます。


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