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森一敏
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 2003年6月定例会 質問の全文

1、地方分権推進と税源委譲について

 21世紀日本の平和と民主主義を基調とした社会の進展を展望するとき、キーワードが地方分権であり、地方自治の実質を高め住民自治を基礎にした地方政治を実現することにあることは、もはや異論のないところです。
1999年の地方分権一括法の成立には、行き詰まった中央集権体制と決別し、社会の状況を活性化させ、本来の憲法理念に基づいた地方自治に道を開く制度改革が期待されてきました。その意味で、先般の地方分権改革推進会議の意見書に対しては、私も地方分権の推進に対して極めて無責任な内容と失望しました。肝心の財源保障を先送りしようとする姿勢は、国が進めようとする地方分権が、単に国の財政危機を地方に転嫁することにより財政再建しようとするものに過ぎず、住民自治を基礎に地方の主体性で地方政治を創造していくという真の分権を目指すものではないと言わざるを得ないからです。地方分権一括法により、351もの法律が改正され、機関委任事務は確かに廃止されました。しかしその中の主要な事務は法定受諾事務として残され、自治事務においては事実上自治体への関与が強化されている上、有事法制との関連から地方自治権が逆に制限される流れも生まれていることを踏まえておきたいと思います。

さて、市長は、全国市長会長に就任されました際に、報道のインタビューに答えて「権限の委譲もまだ十分ではなく、税源委譲を伴った三位一体改革の推進を国に求めてとりくみたい。」との旨述べられました。私も、地方分権は緒に就いたばかりであり、今後、本来地方が独自性と主体性を持って行うべき行政施策について、中央政府が握って離さない権限と財源を一体的に地方に移譲させる更なる改革を求めて声を上げなければならないと思うものです。先日の経済財政諮問会議において、小泉首相は地方からの批判に押されるように委譲税源の割合を8割に高めるよう首相判断を示しました。市長の国へのもの申しに期待を寄せると共に、今後の国への働きかけの方針、プロセスを市長に伺います。
また、市長は「地方に任されれば、地方も努力し、力を付ける。」とも述べておられます。私は、地方の力とは市民・地域住民の力であると常々考えております。国との関係ばかりではなく、市政においても職員間あるいは市民との間の垂直方向の関係を見直し、水平的な関係へと転換する。平たく言えば、縦割りの弊害を取り除き、部局の枠や上司部下の別なく職員間の自由な論議や発想の交流が行われ、活かされる政策立案が行われる行政。「専門家」「有識者」と呼ばれる方々や組織の代表者ばかりではなく、一般市民の意見や思い、ノウハウが政策立案・企画運営に吸収され、活かされるシステムがより必要ではないかと考えます。井戸端会議で交わされる会話の中に、率直な市民の思い、行政への批判も含めた期待が語られるものです。現在本市に設置されている各種審議会の構成を専門家・有識者・代表者中心から一般市民中心に切り換える、そのための公募制度を充実する。あるいは、課題毎の市民委員会制度を創設するなど思い切った改革を考えてみては如何でしょう。そういった市民の共同参画のあり方について、本市の現状、とりくみも踏まえ、市長の見解をお尋ねします。

2、有事法制可決と市政の課題について

6月6日に有事関連3法案が参議院を通過し、成立しました。高度成長時代に生を受けた私自身にはもちろん戦争の実体験はありません。しかし、有事関連3法の論議を聞きながら、幾多の戦争下での住民被害の実態を思うとき、戦争の事態になったら、軍隊が果たして市民の生命や財産を守ってくれるのかとの根本的な疑念を抱かないではおられません。住民の避難に自衛隊は責任を負うものではないとの防衛庁長官の「率直」な答弁が大きな話題にもなりました。
 有事法制は、憲法に規定のない首相への非常大権付与と地方自治権の制限、総動員を意味する自治体等並びに国民の協力義務、先制攻撃論にたつアメリカと一体化することによる有事の常態化、世界化のおそれ、ノ・ムヒョン韓国大統領も危惧したアジアの緊張増幅また、基本的人権の最大限尊重という修正条項が、今後1年を目途に策定される「国民保護法制」の中でいかにして有事対処と整合性を持って構築されうるのかなど、多くの問題が指摘され、市民にとり、地方自治と市民生活の先行きが見えない状況にあるのではないかと思われます。
そこで戦時中を体験された世代としての市長に、有事法通過の事態に対してお持ちのご所感をお尋ねしますとともに、市民の生命財産と市民的権利を守ることにおいて第1義に責任を有し、多くの公共機関・施設を管轄される市長に引き続き2点の質問を致します。

その1は、金沢市の公共機関・施設等のなかで、どこがどのように有事の際に協力を求められると予想されるのか。その2は、その際、市民が戦争に巻き込まれ、軍事的な行動によってその生命財産、および市民的権利が侵害されないように非戦平和を貫く「金沢モデル」とも言うべき対処の構築が急がれると考えますが、いかなる措置・手続きを主体的に検討されていかれるのかを伺います。
金沢出身の高名なジャーナリストであります桐生悠々は、1933年8月に当時の『信濃毎日』新聞に「関東防空大演習をわろう」との表題で論文を掲載し、空襲を受けるに到れば既に防ぎようが無く、陸軍の演習計画は無意味であることを弾圧覚悟で鋭く批判しました。その後の歴史の展開は、悠々の予見した通りのものとなり、高度な「軍事国防国家」日本は国の内外に大きな惨禍を残して崩壊しました。これは国民的な共通体験でありました。以来70年の今日、イラクの次なるアメリカの先制攻撃は、朝鮮半島かとも取りざたされる中、私は国際平和を希求し武力による紛争解決の放棄を定めた日本国憲法の理念を地方政治においてより具現化することがこれまで以上に重要となってきていると考えます。
既に1985年「非核平和都市宣言」を採択し、アジアと海を隔てて接する本市が、名実ともに非戦・平和都市としてこれまた「金沢モデル」とも言うべき平和的国際関係の構築を先導する施策を展開することが待たれるのです。未だ多くの課題があるように思われます。そこで市長にさらに3点お尋ねします。
その1に、現在の本市施策の中で「非核平和都市宣言」に基づく施策はいかなるものとなっているのでしょうか。その2に、非核・非戦平和の施策を一括して管轄・調整する部局の開設と予算枠策定のお考えはありませんか。その3に、民族間の和解と相互理解、共生をすすめるために戦争等の歴史をも踏まえた姉妹都市交流のあり方、定住在日外国人の地方参政権保障、国籍条項撤廃に関しての市長のお考えをお聞きします。
次に、教育長にお尋ねします。学校現場が自主的に展開してきた平和教育を支援する立場からの施策にお考えはありませんか。また、英語活動(英語教育)を会話コミュニケーションのみに傾斜させるのではなく、文化や歴史認識を含め国際的な民族間の相互理解・交流・連帯の姿勢を育む「国際連帯教育」とネーミングし、世界市民の共生と環境保全を考える「開発教育」の視点も盛り込んだ新たな教育プログラムを現場教職員と共に創造する、そしてそれに必要な条件を整えることがより時代の要請に対応すると考えますが、いかがでしょうか。
一方、社会教育分野においては、戦争体験の継承、国際的にとりわけアジアと共有できる歴史認識の醸成、平和を指向し、多民族共生市民社会を実現しようとする市民意識を涵養する生涯学習、社会教育プログラムの開発と実施が必要であると考えます。教育長のお考えはいかがでしょうか。

3、住基ネット第二次稼働を控えての課題について

 住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)の二次稼働を8月25日に控え、本市においても住民票写しの広域交付、住基カードの交付等本格稼働への準備が行われています。
住基ネットについては、昨年の8月5日からの一次稼働をめぐり、全国的に国による個人情報の一元的管理に対する危惧、防衛庁への 個人情報の提供に見られるように個人情報自己コントロール権への自治体の無理解、巧妙さを増すハッカー対策をはじめシステムそのものへの不安、アクセス職員の情報モラルへの不安などがあり、本市においても住基ネット接続への慎重な対応を求める声が上げられてきました。自治体によっては東京杉並区のように、個人情報保護に確証が得られるまで不参加を決める、或いは市民の不参加希望を認める横浜市の選択制など市民のプライバシー保護の観点から様々にとりくみがなされてきたことも周知の通りです。本市においては、法令遵守とセキュリティ対策の整備への万全を期すとして一次稼働からの接続が行われてきているわけです。

ところで、この間の12月18日に日本セキュリティ・マネジメント学会が住基ネットの課題についての提言を出し、その中で地方自治体のとるべき対応策を提言しています。そこでは、「セキュリティもプライバシーもシステムの最も弱い部分が全体のレベルになる。取り組みの優劣は住民サービス、自治体の評価、住民の信頼感に影響する。自治体は首長自らが先頭に立ち、住基ネットに連なる他自治体に悪影響を与えないよう配慮しながら、取り組む必要がある。」と延べ、「住民との信頼関係の構築を基礎に住民とコミットメント」、「個人情報に関わるリスクを首長自らが認識し」、「責任分担と内部統制、パスワード厳格管理」、「セキュリティポリシーを制定し、責任者として助役と同等以上役職者を任命」、「プライバシーポリシーの制定」、「教育訓練」、「第三者による定期的継続的監査」、「住民による本人情報開示請求への対応」、「システム全体の実態や今後の計画、セキュリティとプライバシーに関する説明」の9項目の自治体アクションが提言されています。住基ネット二次稼働に向けて、こうした観点での対応がどの程度行われたのか、或いはその進捗状況をお尋ねします。
 また、本市においても、住基ネットの稼働に不安を持ち、市民に選択権を与えてほしいとの要望があります。先に挙げましたように「住民との信頼関係の構築を基礎に、住民とコミットメントする」を具体化し、プライバシー保護と住基ネットのあり方を検討する市民参加の諮問機関を設置する必要があると考えますが、いかがでしょう。以上二点を市長にお尋ねします。

4、ふらっとバスの運行について

 金沢に生まれ育った私にとり、昔ながらの入りくんだ路地もつないで縫うように走るカラフルな乗り合いバスの運行は、新鮮な風景です。どこで降りようが100円ぽっきり。繁華街や歴史的文化的施設が並ぶゾーンに観光客や買い物客そして子ども連れにお年寄りを運んでいく。路線バスがカバーできない環状方向の移動とエリアに着眼し、そこに新しい市民の足として導入されたという気楽なふらっとバスは、なかなかの優れものではないかと評価しております。特にまちなか地区やそれに隣接する住宅街に住み生活している高齢者には評判がよく、長い距離は歩けないが、まだまだ外出してまちなかの商店街で買い物がしたい。かわいい孫を連れて散歩がてらまちを見て歩きたいと願っている高齢者の方々から、ふらっとバスの運行を要望する声が私にも伝わってくるようになりました。
そこでこのふらっとバスの運行について、都市政策部長に2点お尋ねします。一点目は、三路線の運行となった今年度の運行予算は、合わせて3300万円程度となっておりますが、運行開始からの4年間の費用対効果をどのように評価されておられるか、まずお答え願います。
 次に、市長はパンフレットで、「このふらっとバスは、単に輸送手段にとどまらず、地域コミュニティの醸成や中心市街地の活性化、マイカー依存からの脱却など現代の都市が共通して抱える課題への対応方策として極めて大きな意味を有する」と述べておられます。私も同様に思うわけですが、そうであるならば、三路線と同様にまちなか地域あるいはその隣接地域で道路事情も似ており、高齢者世帯の比率が高い桜橋から御影大橋間の犀川両岸地域になぜ路線が開かれないのか疑問に思うわけです。特に、マイカー移動から離れた高齢者が外出意欲を持ち、健康を維持することと、来客の増加による中心商店街の活性化も期待されることを考え合わせますと、住民ニーズに応え、是非とも今申し上げた地域への新たな路線開設がなされるべきと考えますが、いかがでしょうか。

5、教育

 最後に教育政策に関して質問いたします。本年度当初教育予算は247億円余、一般会計予算全体に占める割合が14.8%でスタートしております。当初予算ベースで過去10年を振り返っても、この予算額、比率両面から最大規模の計上となっています。この予算比率は県内8市の中でも有数の規模であることからも、本市が市長のおっしゃいますように教育と文化を重視した学術政令都市に向かう積極姿勢を私としても評価しているところです。本年度9億円余の予算を投じていよいよ7月から動き出す教育プラザ富樫の関連事業が、学校と地域を結んで現場ニーズに応え、これを支える教育のセンターとして機能することを期待するものです。
ところで、教育の基軸が学校教育にあることは申すまでもありません。未来ある子どもたちが、教育基本法で述べるように「平和的な国家・社会の形成者として個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人格」を育むことができるよう、教職員が協力協働して教育活動に全力を上げてきているところです。私自身も教職員集団の一員としてその営みに参画してきた体験があります。その体験からも、子どもたちの教育を充実させたいの立場から現在の学校教育現場の状況に危惧すべき点があることを指摘し、教育長にお尋ねしたいと思います。

その第1は、多忙化するなかで進む教職員の心身の疲弊の問題です。昨年度職員団体(教職員組合)が行った調査結果で私が最も注目したのは仕事への充実感を「とても」を含めて感じると答えた教職員の割合が、この5年間下がり続け、かろうじて60%を越す程度となっていることです。反比例するように94%の教職員が疲労感・多忙感を感じると答え、中でも「とても感じる」の比率が過半となり、5年前より倍増しています。一年以内に医療機関にかかった教職員数も60%を越え、そのほかに「かかりたいがかかれない」が10%あります。その背景要因に、60%が1日2〜3時間の超過勤務の後、さらに家庭で1時間半〜2時間程度の採点・評価、教材研究など持ち帰り残業を行う。70%前後は休憩時間がほとんどとれず、有給休暇取得も夏季休業期間中を含めて10日間程度という状況にあるようです。完全学校五日制となり、新カリキュラム実施、総合的な学習の時間の本格実施、学力保障、絶対評価の実施、2学期制と小学校高学年での教科担任制の導入等新しい教育施策を現場で実施していくに伴ってこうした状況が顕著となっているのではないでしょうか。そのような数字を裏付けるように、この一年「何とかならないのか何とかしてほしい、このままでは病気になる、続かない」「気になる子どもと関わる時間がもてない」といった教職員の悩みを繰り返し聞いてきました。

何といっても教育改革の主たる担い手は現場の教職員であることは論を待ちません。教育に対する理想と情熱をもって教職に就いた教職員が、生き生きと楽しんで子どもたちとの教育活動に専念できることは教育施策にとっても原点であり、基盤であると思うのです。教育改革の施策がその基盤を掘り崩すという矛盾した事態が教育現場で進行してはいないか、教職員の勤務に関する状況について服務監督責任を有する教育委員会としてどのように把握しておられるのか、教育長にお尋ねします。
人は自らが行うことに意義を感じられるなら、仕事量が多くとも苦痛となる多忙感を感じるものではなく、むしろ充実感を味わって意欲的にとりくむことができるものです。もとより教職員それぞれにもめざしたい教育の理想があり、教職員集団として話し合い協働してじっくりと子どもたちと向き合いたい。そして子どもたちの様々な成長を何よりの喜びとしたいと願いがあることも私は知っています。近年市教委がすすめる教育施策に対し時にトップダウンの一方通行との批判が聞かれることがあります。充実感の低下と多忙感の増大を考えるとき、新しい教育施策をめぐって現場教職員と教育委員会の間に意識のズレがないか。両者の間で意志の疎通が充分なされ、その目的と意義が共有されるプロセスを経ているのかという疑問も生じてくるのです。この点についても併せて教育長の見解をお聞きします。(以下は時間切れで質問できず)

次に教育行政の本旨である教育条件の整備に関し質問いたします。教職員の間だけではなく、保護者の間でも実現の要望が高まる「30人以下学級」をはじめとする少人数学級実現に関してです。度々質問の中で取り上げられてきた課題ですが、埼玉県志木市が昨年度より先導的に実施する小学校低学年での「25人程度学級」のとりくみをはじめ、国の標準定数法が2001年度より弾力化されたことを受けて、子どもの権利条約の言う「子どもの最善の利益」の立場から全国的に様々な試みが展開されていることは周知の通りです。石川県においても隣の松任市が昨年度より工夫と英断をもって実質的に小学校1年生を「30人以下学級」とする独自のとりくみを開始しています。学力定着の面でも学級集団の落ち着きの面でも有効性があることが国の研究機関の報告でも明らかになってきている少人数学級化について、状況の新しい進展に対する学術政令都市を目指す本市教育長の見解を改めてお聞きし、私の質問を終わります。


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