| @小中一貫英語教育特区の実施から |
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森議員 |
今ほど紹介した教育現場の状況は教育委員会に伝わっているのか。教育委員会として英語教育半年の状況についてどう評価しているのか。 |
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石原教育長 |
アンケートによれば小学生の80%、中学生の74%が英語授業が楽しいと答えている。保護者からは、学習内容が明確になり、児童の学習意欲が高まったと好評を得るなど、概ね順調だ。これからも研修会や学校訪問などから実情は把握していく。 |
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森議員 |
講師の身分保障、契約の再検討、増員、中学校での英語教員の増配がどうしても必要と思うが、人的体制の整備拡充に関して見解を聞く。 |
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石原教育長 |
人的には、優秀な人材を安定的に確保するよう努めていきたい。また、研修を通じ、効果的な指導法を広めていきたい。 |
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森議員 |
小学校での評価導入により、子どもたちに新たな学力競争や能力意識が持ち込まれ、心理的な負担、学校の敷居が高まるなどマイナスが懸念される。中学校教科書の前倒し使用は、公教育の機会均等保障の大原則に触れる問題を内包している。法の趣旨から逸脱してはいないか。小学校での評価は廃止するか、総合的学習並みのコメント評価に統一するなど配慮が必要だ。中学校教科書の前倒し並びにカリキュラムの先行実施はやめるべきだ。見解を聞く。 |
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石原教育長 |
評価は自分の学習の到達を把握し、次の学習へつなげる意味で必要である。中学校教科書の前倒し使用は、中学校教科書の入門期の学習内容、アルファベット、あいさつ、数字などであり、前倒しによってカリキュラムの一貫性が損なわれることはない。転入生には個別指導で対応しており、金沢の文化を伝える英語力の育成に努める。 |
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森議員 |
保護者への説明責任が果たされてきたのか。他市町村の保護者をも巻き込んで、高校受験対策としての英語教育の拡充を求める声が非常に高まってきたと聞き及ぶ。教育長は、受験英語は目指さない旨表明されたが、一般的な受け止めはそうではない。 |
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石原教育長 |
英語教育特区事業は、4領域でバランスよく、より高い力を身につけさせることを目的に行っているもので、保護者の関心に応えると共に、学校公開などを通じ、地域への周知にも努めてきた。 |
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森議員 |
英語教育学者、言語学者などからの批判の要旨は、頭の中で日本語と英語を置き換えながら行われるものである以上、思考力の基盤としての日本語力が必須であるということだ。その意味で、小学校で現実化している他教科への影響は看過できないものと思うが、どうか。 |
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石原教育長 |
8年間の英語活動の延長にあり、他教科への影響はないと考えている。 |
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森議員 |
実際の国際社会には多言語主義の動きが力強く展開していること、欧米礼賛ではなくアジア、第3世界地域に目を向け、多くの人種や異文化の独自の価値に気づく学習が重要になっている。むしろ総合的な学習の時間に芽吹いていた「国際共生教育」としての教育活動を豊かにすることこそが求められている。拙速導入の批判があった早期英語教育について、専門家、保護者、教職員、一般市民らからなる懇談会を設置するなどして研究を深めるべきではないか。市長並びに教育長の所見を伺う。 |
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山出市長 |
世界的には、日本人の英語力は低いと言われている。私自身中学で教わった英語が役に立っているとは思えない。英語でふるさとを発信できる子にと教委が言うので、私としては、この試みはこれからも支援したい。 |
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石原教育長 |
英語教育の推進は、21世紀教育懇話会で議論され、実施検討委員会でも幅広い分野から検討が重ねられるなど、6年間の論議がある。その中から副読本も作ってきた。 |
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森議員
(再質問) |
本当に早期英語教育が日本の子どもたちに英語力をつけていくことにつながるのか、今大きな論争になっている。子どもたちの将来に関わることである。根本に立ち返って論議する必要があるのではないか。そんな意味で懇談会を提言している。 |
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石原教育長 |
英語コミュニケーション能力育成は、文科省が英語教育戦略のなかで打ち出してきたことでもある。今後とも有識者から意見を聞きながらさらに充実させていきたい。 |
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森議員
(再質問2) |
人的な配置の充実には、県教委の理解と協力が必要なところだ。金沢だけが進み、金沢だけが良ければいいというように周囲から受け止められている節がある。十分な話し合いが不足していたのではないか。 |
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山出市長 |
私自身英語を習ったけれども、こんな英語でいいのかとの思いがある。使える英語なら支援したい。日本の教育が良くなればとの思い。県教委にあっても理解されたい。 |
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石原教育長 |
金沢市が作成した小学校副読本『SOUNDS GOOD』がたいへん好評で、他自治体から飛ぶように引き合いがある。英語教育を通じて、アジアのコンプレックスもなくすることができるだろう。金沢ががんばることにより、県全体の教育が向上するものと考えている。県教委にも人的な面でご支援をお願いしている。 |
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森議員
(再々質問) |
教育長のお考えはわかった。しかし、子どもの将来に関わること。今後とも大きな関心を持って英語教育には注目していく。 |