広島二日目の8月5日。上関原発建設計画に30年間反対し続けている山口県上関町祝島をフィールドワークした。まだハート型の祝島は見えてこない。
上関はのどかで美しい。クマゼミの大合唱。こんな風光明媚な地に原発建設計
画が起こる。この上関長島の山の反対側に立地予定地があるという。定期船で祝島へと渡る。
祝島の豊かな海 これがハート形の祝島。上陸。長島の上関原発建設予定地を4キロ先に見ながら、祝島漁師さんの漁船で釣りに出る。漁民たちが、スラップ訴訟で脅かされても、体と暮らしを張って闘い続ける訳を体感するために。
大漁⁈ と言いたいところ、我が船は漁獲ゼロ…😪 80代の漁師大本眞一郎さんが、朴訥と手ほどきしてくれたのに。メンバーの一人はハマチが引いたが、途中で糸が切れて
しまって残念ながら逃げられた。
別の船は、鯛がよく釣れたようだ。素晴らしい天然資源の祝島海域だ。素晴らしい時間だった。
祝島漁民は強かに闘い続ける 今日のフィールドワークで、鎌仲ひとみ監督作品「ミツバチの羽音と地球の回転」の舞台にしばしの時間立つことができた。感謝しながら、時間切れで島に戻り、祝島公民館で昼食。3.11以後に都会から移住して店を営む若者が迎え入れに協力している。弁当に地元特産のイシドウフの味噌汁、海で獲れたタコの刺身、売り出し中のビワ茶が美味しい。
原発を建てさせない島民の会代表の漁師清水さんが、闘いの経過と現状を説明してくれた。
過疎化が進む祝島は人口がかつての半分以下になり、高齢化も著しい。そんな中33年間、闘い続けてきた。毎週月曜日はデモを続けている。スラップ訴訟では、島民二人を含め四人が4700万円の損害賠償を求められ裁判中だ。二ヶ月に一回、山口地裁に通っているが、反対運動潰しには負けない。…
祝島の豊かな自然に誇りを持っている。それを守り、自然資源と自然エネルギーの島を目指している。最近になり、あれだけ認めなかった上関町から、風力発電の提案があり、議会も複数の請願採択をしている。賛成派が多数を占める上関町も、原発が欲しいのではなく、お金が欲しいのだ。福島原発事故後、諦めたわけではないが、新規原発建設の困難性から再生可能エネルギーシフトを選択し始めた。
近く行われる上関町議補選には、立地予定地長島に移住して環境活動する女性代表を擁立して闘うが、次期上関町長選挙には、初めて反対派候補は擁立しない。まちづくりでは、一致できるところでは手を握る。
フィールドワークで、原発を建てさせない闘いが強かに続けられていることを実感した。乾燥ヒジキとビワ茶を買い、祝島の皆さんとの連帯を誓った。