原水禁石川県民会議9人の参加団として、原水禁世界大会ヒロシマに参加する。それに先立ち、原爆資料館をまた訪れた。
「水をください」
戦争は一人称で語られるべきだ。巻き込まれる一人ひとりにとっての戦争を。武力行使に至る可能性をいかに排除するかが政治の責任だ。
ヒロシマ
原水禁広島は、5年ぶりかな。資料館は2018年完成予定のリニューアル工事中で全面展示ではないが、流石に混み合っている。特に子ども連れの家族、外国人参観者が目立つ。折鶴の少女佐々木禎子さんの折った小さく可愛らしい折鶴も久しぶりだ。
平和記念公園で、まだ小さかった我が子たちと体験を聴かせて頂いた被爆者沼田鈴子さんも、731部隊少年隊員小笠原明さんももう他界された。沼田さんの証言映像が視聴されていた。ヒロシマは世界の警鐘だ。
2020年核廃絶を求める署名をして、振り向いたら平和記念式典会場が見渡せる。明後日安倍晋三首相が参列して式辞を述べる。その内容に期待する被爆者、国民はいないに違いない。帰れコールが上がるだろう。
数少なくなった被爆者の一人切明千枝子さん85歳が、軍都広島での被爆体験を証言した。専売局タバコ工場、まちの破壊、焼け膨れた馬、同僚の負傷者を宇品の学校へと担ぎ出したこと。引きずり帰ってきた負傷者の皮膚を切り取った先生。火傷した下級生に水を飲ませて上げようとしたら衛生兵に止められたこと。熱い熱いと死んでいった。その遺体を埋葬した…。
壮絶な体験に聴き入った。戦争の被害者は子ども、女、年寄りなど弱い人々だ。それが戦争の姿だ。身の回りの人々に伝えて欲しい…と。
未来の光は、高校生平和大使からの報告だ。高校生平和大使井上つぐみさん、脇原華怜さんからの使命感溢れるスピーチは素晴らしかった。
続いて海外ゲストを代表し、アメリカピースアクションのポール・マーティンさんが原爆投下を謝罪してスピーチ。NPT再検討会議の失敗を中東におけるエジプト、イスラエル、ウクライナにおける米露対立にあると分析。拡散した保有国の核削減への抵抗。福島原発事故の視察から、原発再稼働はあり得ない選択だと、原水禁運動との連帯を約束した。
最後に「原爆許すまじ」を合唱ひ、3500人の開会総会は閉められた。明日私は、上関原発計画にずっと反対し続けている祝島をフィールドワークする。