なかなか落ち着いてパソコンに向かえない日々のため、一週間遅れの報告です。2月21日日曜日のウィンター・コミュニティコンサート2016は、冬晴れにも微笑まれ、150人の来場者で成功裏に終えることができました。ご来場の市民の皆様、出演者の方々、そしてスタッフとして支えて頂いた有志の皆様に深く感謝申し上げます。
4回目を数えるコミュニティコンサートは、これならではの企画内容とつながりからうまれる和やかな雰囲気で徐々にファンから支持を頂いてきたというのが実感です。閉幕後に「素晴らしい企画でした。お誘い有り難うございました。」といったお言葉をいくつも頂戴しています。とても有り難いことです。
実行委員津田外志子さん追悼演奏 「アメイジンググレース」
♪中川文(ヴァイオリン)谷光哉(ベース)オープニング 仕舞「東北」
♪池田克己、花岡孝一良、松本武久、東純夫第1部 プロリサイタル
♪谷内直樹 クラッシックギターソロ あの名手谷内直樹さん!
①A.バリオス作曲「最後のトレモロ」②A.ジュリアーニ作曲ソナタ「エロイカ」
③C.ドメニコーニ作曲「コユンババ」♪木下典子 ソプラノ独唱 佐藤静香 ピアノ伴奏
①J.ビゼー作曲『カルメン』より「ハバネラ」
②J.プッチーニ作曲『ジャンニ・スキッキ』より「私のお父さん」
③寺島尚彦作詞・作曲「さとうきび畑」第2部 バリエーション いろとりどり・・そして参加しよう
♪民謡舞踊「弥栄の舞」 葵 洲帥(澤田和子)
♪新舞踊 「忍び傘」 衣川扇菊(菊池誠子)
♪韓国民族音楽 サムルノリ チャンゴ楽団「ハンヌリ」
♪参加型音楽レク 野村泰裕第3部 コミュニティコンサート「市民のステージ」
♪「壇ノ浦」高桑旭蓉(高桑葉子 筑前琵琶) 戸水胤山(戸水孝博 尺八)
♪「乾坤」 寺本青嶺(寺本信一 薩摩琵琶正派)
♪ロッシーニ作曲 歌劇『セビリヤの理髪師』より
「陰口はそよ風のように」(ドン・バジーリオのアリア)
森 一敏 バスバリトン独唱 宮下純子 ピアノ伴奏
♪全員合唱「ふるさと」
今回は、実行委員として様々なアイディアを出してコンサートを盛り上げて下さった亡き津田外志子さんを追悼する「アメイジング・グレイス」を、市民ジャズ演奏家の中川文さんのジャズヴァイオリン、谷光哉さんのベースで心静かに聴きました。改めて感謝を込めて、津田外志子さんの永久に安らかなりと念じます。
さて、年頭の行事に相応しく、謡が空(天)から降ってくると称される金沢で、長年能楽をたしなみ、その伝統を継承してこられた池田克己さんとお仲間に、仕舞でオープニングを飾って頂けました。
第1部のプロコンサートは,クラッシックギター界では正に本格派谷内直樹さんが初登場し、オーケストラにも勝るとも評される多彩な音色と妙技を聴かせて頂けました。
また、沖縄出身のプリマドンナ木下典子さんは、師である沖縄のバリトン翁長剛さん譲りのドラマティックな表現で、人気オペラのアリア二曲を、息のあった音楽教育の同志である佐藤静香さんの伴奏で歌い上げました。「さとうきび畑」には、不肖私も加わり、プリマドンナとの二重唱という光栄に浴しました。木下さんは、那覇市の出身、お母様が沖縄戦を体験しておられます。会場のお母様をも前に、曲の誕生を「我が子を抱くことなく死んでしまったお父さんに一目会いたいという歌」と紹介し、沖縄戦について語りました。まさにコミュニティコンサートらしい演目になりました。
第2部は、今回も「バリエーション」。連続出演の民謡舞踊蔡洲帥さんが祝いの舞を、初出演の衣川扇菊さんが新舞踊をしっとりと披露しました。
さらに、太鼓音楽の源流である朝鮮農楽をルーツに持つサムルノリを多文化共生の市民活動にもとりくむチャンゴ楽団ハンヌリのメンバーがエネルギッシュに奏でました。演奏に接する度に、その進境ぶりに目を見張らされます。
第2部の終わりには、今回も野村泰裕さんの軽妙なリードで参加型レクリエーション。身の回りにある音楽に気づかせ、身振り手振りで会場全員が体を揺らせました。
そして第3部市民が主役の「市民のステージ」。今回も、この一年、たゆまぬ努力によって、各地で熟達の妙技を披露してきた市民演奏家が思い新たに市民の芸術を披露しました。私も、末席からお耳を汚させて頂きました。
次回はいつになるか、音楽堂交流ホールの空き状況によりますが、また新しい趣向のコミュニティコンサートで是非お目にかかりたく存じます。