9月定例月議会一般質問・答弁記録 2017年9月14日
森 一敏
【質問項目】
1.家庭系ごみの有料化に関わって
2.保育需要急増への対応について
3.姉妹都市交流の今後について
4.市民のつぶやきから
(1)湯涌地区の交通復旧について
(2)鱗町交差点の地上横断について
1.家庭系ごみの有料化に関わって
森:(1)みらい金沢の一員として何点かご質問させていただきます。まず、家庭系ごみの有料化に関わってお尋ねします。今定例月議会の提案理由説明の中で、準備の進捗が縷々示されておられますけれども、12月から販売が開始される有料袋の納入事業者、及び販売事業者の選定手続きについてお答え下さい。
山野市長:指定ごみ袋の製造業務につきましては、市内に本店を有すること、本市との物品購入の契約実績を有するなどの入札参加資格の要件を満たす者に制約付き一般競争入札を行い、7社による競争入札の結果、事業者を選定したものであります。また指定ごみ袋
取扱店につきましては、より多くの取扱店を確保するため、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストアなど現在登録を希望する事業者を受け付けているところであります。
森:有料袋導入に当たって入札と、これ初めての入札ですが、その結果について所感ありましたらお聞かせください。
山野市長:先ほど申し上げました通り、制約付き一般競争入札で7社の業者の方が入札に参加して頂きました。厳正な入札をさせて頂きました。皆さん方、これから金沢市の環境施策を担っていくんだと、そういう強い思いで入札をして頂いたと思っています。
森:(2)来年2月の実施に向けまして、住民の理解と納得は現段階で得られておりますでしょうか。
山野市長:私自身も直接まちづくりミーティングで説明会を行いましたし、様々な講演等々で家庭ごみの有料化についてもお話しさせて頂きましたし、また質問にも答えさせて頂いています。私は、多くの市民の皆さんのご理解は頂いているというふうに思っています。納得というお言葉がございました。「得心を収める」という意味におきましては、ここはやはり感情の問題もいろいろあるというふうに思っています。避けては通ることはできない課題だ、金沢だけという訳にいかない、子どもや孫たちのためにはやらなければならない、そういう複雑な思いもお持ちをしながらも、私はご理解ご納得も頂いているんだというふうに理解をしています。
森:(3)まあ、私どもにはいろんな思いが、今おっしゃったことの中にも含まれている
ような思いもいろいろとお聞きしている訳です。実施説明会の場で、「皆さんの代表である議会がお決めになった」と意見を封じるかのような対応があるとの憤りも聞きます。丁寧な説明会を約束してきた市長として、こうした批判をどう受け止めますか。
山野市長:昨年も環境局の職員が、これは議決の前ですけれども、説明会を何度もさせて頂きました。一番答えづらかったの質問というものは、もうこれは決まったことなのか、いやまだ決まってません、いつ決まるんだと、市長が議案を議場に出して、議会の皆さんにご承認を頂けたなら決まります。じゃあ、まだ決まっていないんだったらやめろ、決まっていないんだったら、リッター一円の案を0.5円にしろ、0,2円にしろ、0,1円にしろ、そういう質問、発言が多く、時々、ままあったとお聞きをしています。これはここで議論が完全にストップしてしまうこともあったということもお聞きをしています。その状況の中で、職員は、私はがんばってくれたというふうに思っています。議会の皆さんのご理解をいただいてご承認を頂きました。いつ決まったのだという質問もあったとお聞きをしています。市長が議案を提出し、議会の皆さんにご理解を頂いて、可決をして決定をいたしましたとう説明をさせて頂いたというふうにお聞きをしています。私は、それで説明に何の瑕疵はないというふうに思っています。ただ、すべての説明に私は出たわけではありません。その前後の話もあると思いますし、話のトーンというものもあるというふうに思います。憤りの思いを結果としてお持ちになった方がいらっしゃったとするならば、
それは私の方からお詫びを申し上げたいというふうに思っています。決してそんな意図ではないということはご理解を頂ければというふうにい思いますし、職員も市民の皆さんにご理解ご納得頂けるようにできる限り丁寧に説明を続けているところでもありますし、これからもその思いで職員の皆さんも取り組んで頂きたいと思っています。
森:議会で議決をしたということ、これは事実です。私自身も、まあ態度表明はともかくとして、議会としては議決したということは事実ですね。そのことは、当然の説明プロセスの中で述べられるだろうと思います。問題は、いろんな思いや疑問が、或いはその得心がいっていないという方も含めて説明をする、これが大前提ですよね。、そこにやはり通じていない部分があるということは、私は真摯に受け止めなければならないだろうと思っています。これは同意が、得心がやはりどうしても必要ではないかということにあたっては、一番重要な部分だと思いますので、その辺の思いをもう一度確認させてほしいと思いますが。
山野市長:私は、職員の説明は間違いがないと思っています。ただ、先ほど申し上げましたように、話の流れをすべて把握しているわけではありません。そのトーンもすべて把握しているというわけではありません。ただ、そういう憤慨をされる思いを持った方がいらっしゃるということは、私どもとして結果として 責任がありますし、そこはお詫びをしなければいけないというふうに思っています。、皆さんに理解はもちろんのこと、得心をもって納めて頂ける、そういう説明を引き続き丁寧に行っていかなけれないけないと思っています。
森:今後も説明会があります。それから実際に実施するまでの時間があります。その基本に立って本当に真摯に丁寧に対応して頂きたいと思います。
(4)さて、収集体制の基盤であるステーション、集積場。このステーション管理への支援策、これは議決前から説明されているものですが、これらが、いずれも引き続き町会など地域コミュニティが管理主体であることを前提としたもんだなあと私は受け止めております。これに納得がいかないとの声をお聞きするわけです。手数料を徴収することになれば、税負担を前提にステーションを通じて市が収集の責務を負い、住民が共同で協力するという関係が一転し、ステーション管理の主体は市に移すべきではないかと思われる訳です。仮に住民が管理を返上したときに、市としてそれを従前のように住民に求めることができるのか。市長の見解を求めます。
山野市長:ごみステーションは、その地域、町会であったり班であったりしますけれども、排出するごみを地域で共同で設置をし、コミュニティの中で適切に管理をされてきたものであります。こうした地域住民と市との協力関係は、私はこれからも変わらないというふうに考えています。
森:これまではいわゆる無償収集、まあ税金は投入しているんですね、私はそこが大事だと思っているんですが、本市廃棄物の減量化と適正処理に関する条例第26条。ごみ集積場は、市長の同意を得て、市長の同意を得て共同で設置し、これは地域住民が共同でという意味です、適正に管理されなければならないと定められています。で、私はそれは前提として、無償で市が責務として収集する、もちろん、その後の処理も含めてですけれども、それを前提にして住民が協力をする、その一つの形態としてステーションの管理を住民共同で行う、この了解があったと。有料化の導入によって、この了解壊れませんか。
山野市長:壊れません。
森:私は、壊れ始める懸念、現段階で既にその兆候があるなということを率直に感じております。これは金沢市のごみ収集体制の基本中の基本ですね。これに関わる部分なので、決して軽視すべきではないと思います。この間の説明会や要望の中で、有料化するならば、戸別収集をしてもらいたい、こういう意見が再三出てきていますね。私はこれには理があると思うんですね。自治法、それから国の廃棄物処理清掃法、それから市の今引いた条例。これらに照らしてこれには、一定の理があると私は感じてきたわけですけれども、今のこの法令体制で、これをそのままにして従前のステーション管理体制というものを本当に維持できるんでしょうか。疑念があります。
山野市長:先ほど来申し上げておりますように、ステーションは地域の皆さん方と市が共同で行ってきました。その信頼関係の上に基づいて行ってきたものであります。その信頼関係をこれからも大切に守っていくように、双方ともに取り組んでいきながら行っていくべきだというふうに思っていますし、我々行政も市民の皆さんにご理解を頂くべく、これからも丁寧な説明また、お願いも時にはしなくちゃいけないですけれども、また地域の皆さんから行政に対する要望も真摯に受け止めて、できる限りの対応をしていきながら取り組んでいかなければいけないと思っています。
森:そうしたご意見の中には、有料化という制度の下で行われる収集体制について、公的な再検討、条例を明確に改正を含めてするという必要があるんじゃないかと、こういうご意見も私は伺っているんです。今、ご答弁ありましたので、丁寧にやっていかれるということですから、このこと含めて今後の議論受けて頂きたいと要望しておきたいと思います。
それでですね、今市長がおっしゃったこれまでは地域コミュニティの同意によって、まさに協力関係でもってごみの収集が行われてきた、それは非常に大切にしたい、この思いは私もたいへん大事なことだと思っています。そのときに、地域住民は、ボランティアの心で取り組んできた。このボランタリティな気持ちというものは、有料化の実施によって、
損なわれるということになっては、金沢市の一番の財産を失うということになる。ここのところをよく肝に銘じて頂きたいなと思います。また今後も議論をさせて頂きたいと思います。
2.保育需要急増への対応について
(1)では二点目に、保育需要急増への対応についてお伺いします。待機児童問題とは無縁であると言われた本市においても、入所をなかなか見通せないような厳しい状況が生まれてきているようです。入所希望の調整をめぐり3月にも質疑が複数ありましたが、その後、希望する児童は入所することができたのでしょうか。
太田福祉局長:本年二月の二次申込みに対する調整の結果、104名が再調整となっておりましたが、勤務地或いは通勤途中でのまだ空きのある施設をご案内するなど致しまして、
世帯の状況に合わせて対応させて頂いた結果、三月末時点で入所先未定は7名でありました。なお、この7名は、いずれも特定の施設の空きをお待ちの方々でありまして、国の定義では待機児童には該当しないものであります。以上であります。
森:え、今国の定義というご答弁がありました。この定義がいろいろと自治体側からすると全国比較などの数字の根拠になっているので、実態を正しく反映していないんじゃないかと、そういう問題提起もなされているわけですけれども、ま、そうしますと、7名の子どもさんがどうなったかということは把握もできていないと、そういうことなんでしょうか。
太田福祉局長:えぇ、7名という数字は、年度初めの数字でございまして、その後も調整を致しております。今現在は、4名の方がその状態にあります。以上です。
森:はい、わかりました。えぇ、4人の子どもさんがまだ入所できていないと、その状況ですね。
(2)私も、昨年そして今年と、いずれも夏に保育所入所の困難なケースだなと思われる相談を複数受けて参りました。保護者の職場復帰或いは就労の必要性が差し迫っている状況でのご家族での0歳、1歳児の入所希望でした。こうした緊急性を要する入所希望にはどう対応しておられますか。
山野市長:えぇ、今年度からですけれども、こども政策推進課の中に、保育利用支援員を
1名増加させて頂きまして、2名と致しました。あぁ、少しでも早く、より丁寧な面談が
可能になったというふうに思っています。各施設の状況を詳細に把握するほか、家族や就労先の状況を聞き取り、できる限り速やかな入所につなげられるように努力をしてきているところであります。
森:え、金沢市が公表しているひとり親家庭等自立促進計画2017、これが出ておりますけれども、ひとり親家庭の親と子が安心して自分らしく暮らせるまちをということで、一番上に掲げられている「主な施策の展開」、これに私は注目しているわけですが、保育所の優先入所という取り組みが載せられているんですね。今私がお尋ねをした緊急を要する入所希望に対する対応で、この優先入所という考え方が具体的に適用されているんでしょうか。
太田福祉局長:優先入所という制度の中には、いくつかの項目がございます。当然親御さんの就労、或いは職業を今探しているといったような状況、こういったものをそれぞれ優先入所の対象としておりますので、今、えぇ議員おっしゃいましたような方についてもですね、当然そういう就労活動に関してそういう対応がなされているものと考えております。
森:はい、それは了解致しました。これから一時希望の募集一時募集が始まっていくわけですね。それを待てないというそういう状況の方はまだ現れておそらく来るだろうと思われますので、万全を期して頂きたいと要望をしておきます。
(3)今回の当初予算で7か所、6月補正の2か所に続き、この9月補正でも私立保育所等緊急整備費が3か所分計上されました。これらの施設整備がどのように効果を発揮すると見込んでいるのか、ご所見をお聞かせ下さい。
山野市長:えー、この補助につきましては、保育所等の増築であったり、改築を支援するもので、現時点で明年度の保育の受け入れ枠を合計約150名、2019年度には約20名を増やすこととしています。こうした整備を進めることにより、今後もさらに高まる保育需要に迅速に対応して参りたいと考えています。
森:(4)子ども・子育て審議会が7月に開かれていますが、課題と進捗についてお伺いします。
太田福祉局長:この審議会では、急増しております保育需要に対し、本市の特に西部地区におきます施設の新設、また保育士の人材確保策などを課題としてご審議を頂いておりますほか、この審議会にワーキングチームを設置致しまして、今後の対応策を含めて検討して頂いているところでございます。
森:今ほど私、補正予算含めて私立保育所での施設整備助成ということが進んでいくということでありますけれども、金沢市立の保育所の増園というような課題が議論になっているんでしょうか。
太田福祉局長:え、今現在金沢市内に13の市立の保育所がございます。いずれの保育所も定員いっぱいで子どもさんをお預かりをしています。ただ、今現在、増設ということではなくて、今回の補正予算の中にも上げさせて頂きましたが、八日市保育所の幼児相談室が駅西に移転するということが決まっておりますので、その空いたスペースを利用しまして、市立八日市保育所の保育児童の数を増やしたいということで予算をお諮りしているところでございます。
森:(5)関連して、放課後児童クラブの待機児童。これについては、本市において現在どのような状況にあるでしょうか。設置拡充施策の進捗状況も併せてお尋ねします。
太田福祉局長:今年度当初の放課後児童クラブの待機児童につきましては、八つの小学校校区で39名いらっしゃいます。で、待機児童の解消を目指しまして、来年度に向けましたクラブの分割、或いは新設によります増設を設置者の方々と現在検討しているところでございます。
森:金沢が子育て支援策が充実しているという受け止めを持った子育て世代の方々が結構たくさんいらっしゃるようですね。で、移入もあるということで、保育所は今そうやって主体的に取り組んでいる最中ですけれども、放課後児童クラブは金沢方式という独特の形態ですので、これがちょっと追いつかないということになると、保育所と放課後児童クラブ、これが一体的にやはり受け入れ条件が向上していく必要がありますので、鋭意取り組んで頂きたいなと思います。
3.姉妹都市交流の今後について
森:(1)それでは三点目に移ります。姉妹都市交流の今後についてお伺い致します。この夏、提携から50周年を迎えたブラジルのポルトアレグレ市、55周年のアメリカのバッファロー市を公式訪問すると共に、ワシントンDCやニューヨーク市並びに近隣地区にある金沢ゆかりの地を訪れる機会を得ました。半日の時間差を超えて、地球の正反対側に生きる人々が金沢を思い、金沢との友好交流を深める活動を手弁当で繰り広げておられたことに接し、深い感銘を受けました。また、世界の政治経済の中心地に滞在し、緊張が高まる東北アジア情勢に慎重な対応を求める市民、大統領の排外主義に抗議する市民の姿にも接し、平和を求める共通した思いに触れることもできました。私たち議会代表団とも大半の日程を同行された細田副市長に、感想を交えて、今回の両市への公式訪問の成果についてお答え頂きたいと思います。
細田副市長:提携50周年を迎えましたポルトアレグレ市では、両市の友好のシンボルとすべく本市が寄贈致しましたことじ灯籠の設置の記念式典に出席すると共に、二日間で約8万人ものご来場を頂いたと伺っておりますが、日本祭りにも出席しまして、加賀友禅や民謡のご関係者のお力添えを頂きながら、金沢の文化をしっかりアピールできたのではないかと考えております。また、提携55周年を迎えましたバッファロー市におきましては、
ブラウン市長を表敬訪問させて頂きまして、金沢市の中学、高校生で構成するジュニアジャズオーケストラ、ジャズ21を今年五月に受け入れて下さったことについてのお礼を申し上げてきたところでございます。いずれの都市につきましても、これまでの長きに亘る
交流の歴史の重みを深く感じ他ところでございますし、また、これからの姉妹都市交流の推進についても意見交換をすることができまして、たいへん実り多い訪問であったと考えております。以上でございます。
森:(2)私もたいへん得難い体験を致しましたし、今後につながる人間のつながりというものも頂いてきたなと思っています。私なりにも新たな可能性を見出しまして、そのことについて少しお話しさせて頂きたいと思います。それは、現代アート分野での文化交流の促進です。バッファロー市とは、10年間にわたり金沢美大とバッファローステートカレッジとの教員交流が積み上げられてきましたが、視察したバーチフィールド・ペニーアートセンターは、小ぶりながら、独創的で親近感の持てる現代作品を展示する美術館でありました。他方、ポルトアレグレ市でも現代アートは活発に展開されており、南北アメリカ大陸の姉妹都市との間で、創造的な現代アートのコラボレーションが実現すれば、大いに市民の文化的関心を刺激するものとなるんじゃないでしょうか。金沢美大と21世紀美術館を結んだ現代アートの交流事業が実現できないか、市長のご所見を伺います。
山野市長:バッファロー市とは、この2007年のことになりますけれども、姉妹都市委員会の紹介により、金沢21世紀美術館において、オルブライト・ノックス美術館所蔵の現代アートを展示する特別展を開催したという実績があります。残念ながらポルトアレグレ市とはそういう交流は未だありませんけれども、今後どのようなことが可能なのか、各都市と交流する中で探っていきたいと考えています。
森:(3)ところで、遠いブラジルに姉妹都市があることはあまり知られてはいないと思います。そのポルトアレグレ市は、「貧者のサミット」とも呼ばれる世界社会フォーラム発祥の地であり、2001年の第1回から第3回まで、さらに第5回フォーラムも15万人のNGO関係者、社会運動家が世界から集って開催されています。以来、代表民主制と公開住民参加制を組み合わせた革新的地方政府モデルの実験地として注目されてきましたが、その核となってきたのが、全ての地域から住民が参加する住民参加型予算制度です。
私は12年前にこの住民参加型予算制度を取り上げ、本市の予算制度への反映を提言したことがありますが、その際に、予算編成の透明化、16歳以上の住民の合議による自治力向上、効率的効果的支出、低所得層にも税財源が届く社会的公正、議会の正当性の高まり、民主主義の深化といった評価を紹介しました。表敬したカシオ議長からは、議会は通年会期で年間60日程度しか休まず、市民から寄せられる300から400件の提案を審議すると聞きました。これは、予算制度を通じた住民参加の反映だと思われます。市民協働を重視する山野市長におかれては、姉妹都市ポルトアレグレの住民自治の紹介や、住民参加型予算制度の導入などによって、姉妹都市連携の新たな可能性、こういうことについてどうお考えになりますかお聞かせ頂きたいと思います。
山野市長:あの、今ほどの森議員のご説明は、私も同行した細田副市長はじめ職員から報告もお聞きをしておりまして、住民の皆さんの意見をお聞きをし、政策の中でさせていく具体的な手法として大いに関心をもって聞かさせて頂きました。ただ、この住民参加型予算制度というのは、これ日本における地方自治制度の根幹に関わってきますので、制度として取り入れる、もしくは参考にするというのはなかなか難しいかも知れませんけれども、
考え方、住民の皆さんのご意見をお聞きをし、それを予算の中で反映をして政策を積み上げていくその考え方というものは、私は大いに参考になるというふうに思っています。これまでも、まちづくりチャレンジ制度であったり、様々なまちづくりミーティングで私どもなりに意見をお聞きすることを取り組んできたことではありますけれども、より一層、姉妹都市の取り組みを研究させて頂きながら、より一層市民の声を反映できるそんなしくみに工夫を重ねていきたいというふうに考えています。
森:ポルトアレグレが行っている全く同じ制度ということは申し上げられないかも知れませんが、北海道のニセコ町、当時ですけれども、ここが全国に先駆けて住民参加型予算制度というものを導入しました。それは、総予算の、ま一般会計予算の1%だったかなという記憶ですけれども、ま全面的にということではなかったですが、そういう今の地方自治制度の下でのそうした考え方の反映制度というのは取り組みようがあるんではないか
そう思いますので、是非、鋭意、研究と言わず、ご検討までやって頂けないかと言うことを思っております。
4.市民のつぶやきから
森:それでは最後に市民のつぶやきから大きく二点についてお伺い致します。
(1)湯涌地区の交通復旧について
まず、湯涌地区の交通復旧について。私も会派同僚議員と共に、発災直後に、県道10号線の崩落現場、瀬領経由の迂回道路、湯涌温泉街を視察をしました。そこで、観光客と共に湯涌地区住民の公共交通手段の確保が喫緊の課題であることを伺いました。まずは計上された補正予算による迅速な取り組みを求めておきたいと思います。さて、県道10号線の応急復旧工事が進んで、9月23日に片側交互通行が可能になるとの見通しが明らかにされました。これにより、交通需要への対応として被災以前のバス運行体制に復旧できるのか、併せてどのような安全対策を講じるのかも伺います。また、10月8日のぼんぼりまつりへはどのような交通体制で臨まれるのかもお答えください。
山野市長:北陸鉄道からは、片側交互通行が可能となった場合には、被災以前の体制での運行を検討するというふうにお聞きをしています。また県道でもあります。県の方からは、安全対策としてガードレールや信号機を設置するなど、十分な体制をとったうえで片側通行を確保するというふうにお聞きをしています。また10月8日がぼんぼりまつりであります。え、路線バスのほか、これは昨年度も同様に北陸鉄道さんの方で、金沢大学角間キャンパスの臨時無料駐車場から湯涌温泉街までの有料シャトルバスを運行するというふうにお聞きをしています。来場者の交通手段の確保については、関係機関と連携をし万全を尽くしてまいります。
森:私も現場を見させて頂きまして、9年前の浅野川水害で大きな被害を受けた耕地がありますね、そこの護岸が向かい側に見えていました。で、そこでぶつかった水流が逆に崩落現場の下のところにぶつかって、そして流れていくんですね。こういう地形的条件になっています。ですから、最近の予測がつかない豪雨、それによる増水。再び湯涌地区が孤立化に陥るというとようなことはあってならないわけですから、ですから、そういうことも想定した上で、道路網、孤立化を防ぐための道路網整備、これについてどのようなお考えでいらっしゃるかお答え頂きたいと思います。
山野市長:あのぅ、まずは県道の方で23日に片側通行をしっかりとして頂けるというふうに聞いております。たいへんこれはうれしく思っております。ただ、完全復旧ということにつきましては、まだ状況が把握できないということもお聞きをしているところでもありますので、えぇそこは今県の方で鋭意取り組んでいるところであります。安全を確保したうえで、ルートをしっかりつなげて頂くことが、仰せのように孤立化を防ぐことにつながっていくんだと思っています。
(2)鱗町交差点の地上横断について
森:是非しっかり取り組んで頂きたいと思います。それでは最後になりますが、鱗町交差点の地上横断についてお伺い致します。地元新竪町校下町会連合会が、地上横断と歩車分離信号設置を求めて県警に対して要望を行ったのが2012年8月のことでした。あれから5年、さらに高齢化が進み、地下道をくぐれず、横断に難渋する住民が増えているとの切実な声が上がっています。交差点の向かいにある医療機関を受診するのに、タクシーを利用する高齢者がおられるとも聞いております。
県警は渋滞問題を懸念しているようですけれども、本市としては、歩行者優先とバリアフリーの道路行政を進める立場から、要望の実現に向けて地域諸団体と共に取り組んで頂きたいと思いますが、市長の見解を伺います。
山野市長:仰せのように、県警とすれば現状の地下道に加え、横断歩道と歩車分離信号機を設置することは、これは渋滞さらには、歩行者の安全確保の観点からたいへん難しいとお聞きをしています。ただ、森議員も仰いました。あ、市としては、地域の事情であったり、皆さんの思いというものを引き続き県警に伝えていきたいというふうに思います。
森:え、この間5年も要望してから時間が経過して、このことについては動きがないということでありますので、地元でもいろいろな意見交換、それが行われています。今市長が答弁でお触れになった地下道、それから横断歩道、そして歩車分離信号、ま、これ三点セットあそこの交差点という話になるんですが、やはり地元の今最も優先する声というのは、地上横断ができるようになるということなんですね。そのことの優先順位からしたときに、地下道問題というのは考えようがあるということです。それから歩車分離信号望ましいですけれども、地上横断ができるということを優先にした場合にの信号の在り方というものも議論の余地は十分に私はあるんじゃないかと思うんですね。柔軟に一番の目的をどうすれば最短で実現させることができるのか、そのことについて地元は十分に話し合う用意があると伺っておりますので、市としてもそうした十分な地域との対話というものにさらに
ご尽力を頂いて、ぜひ少しでも早く地域の要望がかなうようにお願いを申し上げたいと思いますが、もう一度市長のご決意をお伺い致します。
山野市長: えー、県警は何といっても、もちろん渋滞もそうでしょうけれども、安全確保ということを最優先に検討をされていると思っています。一方、地域の皆さんの切実な声がありますので、安全確保を担保できるという前提がどんな方策だったら可能かどうかも含めて、また地域の皆さんの声も聞かさせて頂ければというふうに思います。
森:以上、質問終わります。