2018年6月定例月議会報告

2018年6月定例月議会一般質問の骨子
IMG_0225 6月19日(火)午前の二番手として登壇
【質問項目】(一問一答方式)
1.庁舎内傷害事件からの教訓と対応について
2.宿泊税について
3.市民のつぶやきから 
   会計年度任用職員制度への移行に関して
       ーパート職の雇い止め通知問題ー

 ◆末尾に一般質問と答弁全文を掲載

一般質問と答弁の概要  動画配信はこちらから

 論戦に備え質問項目を精選し、初発質問はわずか10分間の文字数に抑えて臨んだが、聞いてもいないことを長々発言する「答弁」、聞いていることにまともに答えない「答弁」によって、質問時間が制約され、最終質問で時間切れ。 〔一問一答初発質問事項に答弁メモ記載〕

1.庁舎内傷害事件からの教訓と対応について
(1)傷害事件発生に対する行政としての検証 
 負傷された市職員4人の方々は無事回復され、公務に復帰されていると伺い、何よりのことと思います。改めてお見舞いを申し上げます。さて、私は、事件発生直後の総務常任委員会で、事件の発生を警察の捜査とは別個に、市民への行政対応の観点から独自に検証すべきだと求めました。今議会では、補正予算を伴う庁舎管理強化策が提出されていますが、事件の検証がどのように行われ、いかなる課題を共有した結果なのか伺います。
→「事故発生から犯人の身柄確保までの事実経過の検証」は行った。←→市民への行政対応の検証は行っていない
ハードな警備強化だけで再発は防がれるのか・・市行政の人間観が問われている

(2)防犯カメラ設置と市民のプライバシー保護に関して
 警備強化費では、防犯カメラを第2本庁舎の設計台数からの追加分を含め21台増設するとしています。来庁する市民のプライバシー保護の観点から、議会でも議論があったところです。金沢市行政暴力対策検討委員会の報告でも、防犯カメラの設置には個人情報の保護に十分配慮するよう求められています。そもそも、抑止効果の根拠はどこに置いていますか、また、これまで設置並びにデータの運用にどう配慮してきたのかも伺います。
→警察ですら抑止効果の根拠を示せず ←→防犯カメラを過信するな依存するな 
→本市個人情報保護・情報公開条例に基づいて運用してきた
 消去上書き日数の短縮を検討 

(3)市民に開かれた庁舎と市民の権利保障
 様々な市民生活の場に防犯カメラが広がっています。「安全安心」の強調が招いた監視社会の進行に日弁連などは人権侵害への警告を発しています。罪を犯してもいない者が撮影の対象とされること自体がプライバシー権の重大な侵害になるとして、日弁連は条例やガイドラインによる厳格な運用規制を求めています。今回の増設に伴い、市民のプライバシー権を保護するためにいかなる運用を行うのかお答えください。山野市長は、先ほどの答弁で3期目への挑戦を明言されました。市民協働を市政の旗印に掲げて市政を担当されてきた市長にとり、この課題は市行政が市民との関係をどう結ぼうとしているのかが問われるものとなります。併せてお答えください。
→ガイドラインでは、特に目的外使用・捜査当局への情報提供は裁判所の令状主義を採るなど厳密な規制を検討せよ

2.宿泊税について
35842472_1063805890438108_2054761458767495168_n[2](1)条例可決に対する事業者からの反応
 私は、条例により特別徴収義務者となる宿泊事業者が、市の徴税事務を代行するにも拘わらず、罰金や懲役の対象ともなり得ることを重く見て、3月のこの場で、すべての事業者から同意を得ているかを尋ねました。答弁は「概ねご理解をいただいている」というものでした。そこで、220の宿泊事業者に独自にアンケート調査をお願いしたところ、一議員からの調査依頼に対し、64の事業者から真摯な意見、心情が綴られた返信がありました。要望書とともに市長もご覧になったと思います。際立っているのは、条例提案・議決に至る進め方に賛同しているのは、わずかに16.7%、異議ありが55.6%。さらに、課税区分、課税金額となると、賛成は14.8%、反対は85%前後に上っています。市長は、この結果を「概ね理解」と受け止められますか。
←この独自調査結果に一定の政治的意図があると、異論の存在を過小。←→行政が聞き止めようとしなかった意見もまた市民の意見だ。→「貴重な意見」と答弁追加

35919487_1063805900438107_7065867895145758720_n[1](2)制度設計における疑問点
 ところで、事業者からの指摘を受け私自身も認識を新たにしたのは、金沢市内の宿泊者の実態が、思いの外観光宿泊客の割合が低く、ビジネス客の割合が高いということです。こうなると、制度設計に当たって基礎になるべき実態把握がどのように行われたのかが問題になってきます。いかがですか。また、宿泊税の目的は「市民生活と調和した持続可能な観光の振興を図る施策に要する費用に充てるため」と規定していますが、観光目的以外の宿泊者にも税を課すという制度上の不整合が生じるのではありませんか。より根本的には、総務省留意事項「他に方法がなく」にも関わって新税でなければならないのか、また観光関係事業者の中で宿泊事業だけが課税対象となることで良いのか疑問が拭えません。これらについてご所見を伺います。
→自己正当化の答弁に終始し、聞いていることにほとんど答えず・・記者もその印象と聞く
→調査手法はいろいろある、精緻な再調査と実施に当たっての慎重な判断を重ねて求める

(3)抜本的見直しの英断を求めて
 5月29日福岡市の高島市長が、県市に検討の動きがある宿泊税について「福岡市にはビジネス目的でたくさんの人が来ており、新たに税負担が発生すると福岡市の競争力の低下につながる。事業者にも相当な負担になる」と慎重な姿勢を示しました。本市条例では規則により定めるとされる施行日はまだ明示されてはいません。市長には、縷々指摘した点に鑑みて、来年4月1日施行の方針に縛られるのではなく、精緻な再調査に基づき、抜本的な宿泊税の見直しに着手されるよう求めます。ご所見を伺います。
→福岡県と福岡市の関係と石川県の広域行政と金沢との関係は違っている云々の答弁で意味不明 ←→新幹線開業効果は落ちてきているとの宿泊事業者の実感、2020五輪終了まで景気動向を見極めるべきとの意見もある 地域経済にどんな影響が及ぶのか 責任は大きい

3.市民のつぶやきから 会計年度任用職員制度への移行に関して
(1)「通算任用期間の上限設定に伴う任用終了時期のお知らせ」について
 今年度当初から、特別支援教育支援員、給食配膳パートなどの方々に「通算任用期間の上限設定に伴う任用終了時期のお知らせ」なる通知が届いた、当人も周りの教職員も当惑している、いきなり雇止めの通告とはどうなっているのかとの問い合わせが学校現場から続いています。この通知は、どのような考え方で、何人の職員に出されているのか野口教育長にお尋ねします。また、市長部局全体ではどうなっているのか山野市長にも伺います。
(2)会計年度任用職員制度の趣旨について 
 会計年度任用職員の制度化については、私が非正規職員の処遇改善を求めた際に答弁された経過があります。改めて会計年度任用職員制度導入の趣旨について市長に伺います。
(3)「再度の任用」に関して 
 ここで、現在、通算任用期間に上限の定めなく働いてこられたパート職員の雇用が、新たな制度導入に当たって打ち切られることが果たして適正なのかどうかが問題となります。この点に関して、昨年8月23日付で総務省が出した「会計年度任用職員制度の導入等に向けた事務処理マニュアル」は、「再度の任用」について、「募集に当たって任用の回数や年数が一定数に達していることのみをとらえて、一律に募集要件に制限を加えることは、平等取り扱いの原則や成績主義の観点から避けるべきである。」と述べています。この点について、どう検討を行ってきたのでしょうか。加えて、そもそも5年という通算任用期間の上限設定に法的根拠があるのでしょうか。併せてお答えください。
→ 不安定身分を長期間放置するのは望ましくない
  総務省の見解云々←しかし法的根拠ではない あくまで裁量だ

(4)マンパワーの確保の観点からも →ここから時間切れ
 地方公務員法改正により2年後に会計年度任用職員制度が導入されるに伴い、職を失う人が出るのは制度趣旨から逆行するものです。新制度の設計がこれからという準備期間にあって先行して雇用の打ち切りが通知されるのは雇用の権利保障の観点からも看過できません。一方、学校現場からは、経験を積んだこれらパート職の力を失うのは、教育上大きな損失であり、新制度での人の確保が果たしてできるのかとの不安も訴えられています。新制度の設計に当たり、「再度の任用」の機会を適切に保障できるよう早急な検討を求めます。市長、並びに教育長のご所見を求めます。
→総務常任委員会で、会派の松井隆委員にバトンを渡し、答弁を求めてもらうことにした。

◆総務常任委員会での松井隆委員の質問には、予定されていた答弁がなされた。その趣旨は、会計年度任用職員制度への移行に当たって、総務省に29時間以下の短時間勤務者の扱いに関して照会していたものが、回答が示された。それによれば、自治体の裁量を認めるというものであったので、人材確保の面からも、いったん通知した通算任用上限については見直し、その旨を再通知したいというものであった。

 本答弁にもとづき人事課で調整がなされ、7月23日から研修会の場で4職種のパート任用職委員に対し、前文書で心配をおかけしたとお詫びし、任用期間を示す新たな文書が通知された。

 その内容は、「すでに通算任用期間が5年を過ぎている職員には、5年×2の10年を上限とする。」「すでに10年を超えている職員には、制度以降の2020年3月学期終了時までを上限とする。」というものである。
 5年を上限とする雇い止めはこれで回避されたが、通算任用上限を5年とする基本的な考え方は踏襲されている。民間では、労働契約法の改正実施で5年で無期転換を申し出る権利が認められたこと、会計年度任用職員制度の導入マニュアルでは「再度の任用」について、「平等取り扱い原則、成績主義に照らして任用年数や回数のみをもって募集の対象から除外することは適切ではない」と記載していることからも、問題は残る。

意見書採択の問題など振り返って

Dgod9ayUYAA3vXL[1] 全国的に奇異な話題となった6月25日金沢市議会で賛成多数で採択された2本の意見書。地下茎で繋がっている戦前思想復活の企て。とにかく、歴史に学ぶ謙虚さが無いのが見過ごせない。

 歴史も現実も誰かにとっての都合の良い物語ではない
 
 25日、6月定例月議会採決して終了。宿泊税での質疑応答では、異論には矮小化のラベリングをして切捨てようとの市長姿勢が露呈。
 ついでに、最初日の議会運営委員会。私が金沢市の宿泊税を考える会代表メンバーの総務省へ差し戻し要望提出に帯同したことを問題視する質問が出された。条例は可決したではないか、議会軽視と取られかねないと。
 私は答えた。議会議決は重い。だからこそ、市民の声としてこの議決後に出された異論、不納得、懸念に、議員は寄り添う責務がある。事業者の思いは、市に聞き止められなかった声を同意を与える立場の総務省に直接聞いて欲しいというものだ。議会は、こうした市民の思いに耳を傾けなければならない。このまま実施に踏み込んでいいのか、軌道修正は必要ないのか?議会の責任は重い。かくして、反論はなされなかった。封じるつもまりはなかったと。
 こうした問題指摘は例がないと他の委員から援護発言。議会の議決で議員を縛るなど、全体主義国家か?と。
あまりに論理が稚拙。長年、権力に抗って市民が闘い近代にようやくにして手にした市民的自由だ。不勉強にも程がある。
 日本は、73年前までの暗黒の時代を脳髄に刻み込むことに不徹底がある。それが、空虚な集団主義の台頭を許した。個人として一人ひとりの自己決定、その尊重という民主的価値のイロハを理解しない政治は、現代の不幸だ。この一幕には、議員の独立性に絡む背景が透けて見えるではないか。

 根が通じているのが、二つの意見書採択だ。個人の尊厳を譲らないとは、国家、行政権力に内面支配を断固許さないことだ。アベイズムがこうして真っ先に金沢に立ち現れた。市民には、立ち止まってともに沈思熟慮をお願いしたい。

一般質問と答弁全文 2018年6月19日  森 一敏(みらい金沢)

森:みらい金沢の一員として、以下、数点にわたって、ご質問いたします。

 それに先立ちまして、昨日大阪北部を震源とする大きな地震が発生いたしました。え~、9才の子どもたちから、子どもから、ご高齢の方まで、現在のところ、4名の貴い命が、失われたということが報じられておりまして、私の方からも、心から哀悼の意を表したいと思います。また、被災をされて、多くのけがをなさった方もいらっしゃるようですので、心からお見舞いも申し上げたいと思う次第です。本市も無縁では、ありません。え~、この大きな地震からさらに教訓を引き出して、減災と防災のあるべき施策、これについて、私どもも、真剣に議論させていただけなければと、まあ、そう思っている次第です。

1.庁舎内傷害事件からの教訓と対応について
IMG_0273(1)傷害事件発生に対する行政としての検証
 それでは、第一点目、庁舎内傷害事件からの教訓と対応について、まず、お伺いしたいと思います。その一点目、傷害事件発生に対する、行政としての検証に関わってお尋ねをします。負傷されました市職員四人の方々は、無事回復をされ、公務に復帰をされてると伺いまして、何よりのことだと思います。改めて、お見舞いを申し上げます。さて、私は、事件発生直後の総務常任委員会で、事件の発生を、警察の捜査とは別個に、市民への行政対応の観点から、独自に検証すべきだと求めました。今議会では、補正予算を伴う庁舎管理強化策が、提出されておりますが、事件の検証がどのように行われ、いかなる課題を共有した結果なのか、お伺いいたします。

 山野市長:え~、庁舎の安全管理体制の強化策は、第一本庁舎内で職員が、被害に遭い、犯人の身柄が確保されるまでの、実際の事実を踏まえ、策定をしたものであります。その折りには、当然、専門家、さらには有識者からなります、検討委員会を設置をしたところであります。庁舎の安全管理体制を検証した上で、緊急事態発生時における効果的な初動体制やマニュアルの見直し、職員への周知方法、警備体制の強化、警備機材の適切な配置や数量等の課題について、議論が重ねられ、解決策がまとまったものであります。検討委員会からの答申を受けまして、今回、必要最小限の強化策に要する経費を補正予算に盛り込んだところであります。

 森:私も、警備強化に関わる、課題の上で、今回の補正予算の事業が提出されているというふうに理解をしております。一方、私の問題意識の中には、その、あの事件がどうして起こったか、どのようにして至ったかと、いうことについての、行政体としての検証ですね。これがどのように行われたんだろうかと、いうことをお尋ねをしておりまして、それについてのご答弁もお願いいたします。

 山野市長:あの~、捜査状況に関わることは私も十分に理解をしていないところではありますけれども、お~、職員には、あ~、市民の皆さんへ丁寧な対応をすることによって、可能な限り、良質な行政サービスを提供しなければならない、そのことを私自身もそうですけれども、改めて、市の職員の中で共有をしているところであります。

 森:え~基本的な、その、お考えに則とって、ぜひ、対応していただきたいと思んですけれども、最近、やはり、いわゆる凶悪事件というに呼ばれる、不幸な事件が頻発をしているような気がするんですね。で、それは、もちろん、罪を犯した者は、罪を償わなければなりません。そして、人の命や体というものを傷つけるということは、あってはならないことです。それは、もう、私もそのように思ってるわけですが、同時に、その、深い心の闇とか、あるいは自分が社会の中から孤立をして、誰からも求められていないような存在だという、そういう自己認識ですね、こういうものが、自殺願望に至る、そして、自殺願望の側に人をあやめるという、こういう心理が、その犯罪の背景にあるということの指摘もまた、なされているわけですね。そういう意味では、今回、ぜひ、まあ、捜査の途上かもしれません。が、一定の区切りがついた段階でもよろしいですから、その、どのようにして、今回の事件に至ったのか、ということについて、ぜひ、行政内部で、十分な検証をしていただきたい、そのことは、再度お願いをしておきたいと思います。

(2)防犯カメラ設置と市民のプライバシー保護に関して
森:その上で、第二点目ですが、防犯カメラ設置と市民のプライバシーの保護に関してお尋ねをします。警備強化費では、防犯カメラを第二本庁舎の設計台数からの追加分を含めて、21台増設するとしています。来庁する市民のプライバシー保護の観点から、議会でも議論があったところです。金沢市行政暴力対策検討委員会の報告でも防犯カメラの設置には、個人情報の保護に十分配慮するように求められております。そもそも抑止効果の根拠はどこにおいているんでしょうか。また、これまで設置ならびにデータの運用にどう配慮してきたのかもお伺いします。

 山野市長:あの~、報道等等でも見られますように、あってはならない、万が一の事件が起きた場合でも、その防犯カメラの映像を元に事件の解決につながったという事例も多く見られています。また、スーパー、コンビニ、デパート等々、各店舗における防犯カメラだけではなくて、ダミーカメラもいくつもあると、いうふうにお聞きをしています。ダミーカメラといえども、防犯カメラがあるというところで、大きな抑止力につながるというその証左というふうにも思っています。私は抑止力としては大きな効果があると、いうふうに思っています。ただ、ご指摘ありましたように、プライバシーは、大切なことであります。防犯カメラに残された映像は、不特定の来庁者が記録される行政情報に該当されることから、金沢市情報公開および個人情報保護に関する条例に基づき、適切に運用しているところであります。

 森:今のご答弁の中で、え~、高い抑止効果があると、このような認識をおっしゃったわけです。この~、いわゆる、防犯カメラ、監視カメラの抑止効果については、専門家の部分では、かなり議論が分かれておるわけです。警察が、2011年に研究会を設置をして、そして、防犯カメラの設置増設の手引きというものをまとめているんですね。この~、研究報告の中で、警察自らが、今市長が答弁されたようには、報告はしておりません。それは、例えば自転車窃盗とか、いわゆる、まあ、軽微な犯罪ですね、これは、設置箇所においては、減少するけれど、設置していないところに、犯罪が移転するという傾向があると、こういう報告を自らまとめておるんですね。で、その一方で、重大犯罪については、有意な関係は見いだせないと。こういうまとめが出ているんですね。昨年度、第60回の人権擁護大会、これは日弁連が主催しておりますけれども、そこでも、やはり、この、防犯カメラと個人情報保護の問題について、分科会が持たれているんですが、そこの基調報告の中でも、やはり、この、警察の、まとめた防犯カメラの抑止効果っていうものの評価、これについて引用されていまして、防犯カメラにいたずらに頼ってはいけないんではないのかという、そういう問題意識が、やはり、提起されているんですね。そうしますと、私が引用した情報というのは、ちょっと古いかもしれませんが、昨年の人権擁護大会でも、それが引用されておるということは、その間に、有意な関係性を示すデータが新たに提示されていないのではないかと、私は推測しているんですが、そのあたりについて、どのようにお考えでしょうか。

 山野市長:ハインリヒッヒの法則というものがあります。1対29対300.。お聞きになったことが、あるかというふうに思います。300の軽微な、あ~、事故、事件を早い段階で対応しなければ、29の大きな事件、事故に行ってしまう。その段階で、すぐ、対応しなければ、一つの重大な事故、重大事件に行ってしまうと、いうところであります。今、森議員、いみじくも、軽微な事件においては、抑止力があると、警察の発表があったと、いうところであります。我々ができること、我々がしなければいけないことは、まずは、そのところだというふうに思っています。そこをしっかりと、抑止力を高めていくことによって、29の大きな事故、ひとつの重大事故の少しでも抑止力につながればという思いで取り組んでいるところであります。

(3)市民に開かれた庁舎と市民の権利保障
 IMG_0245森:あの~、私が警察のとりまとめを引用したのは、そのカメラの設置してある場所では、減少するけれど、別のところに移転するということを指摘しているんですね。ですから、トータルとして、それによって、犯罪が抑止されて少なくなっているという、有意な数字は見られないということなんですね。で、未然に防げるものは未然に防ぎゃなきゃならない、そりゃあ、私もそのように思います。それは、カメラを設置することにあまりにも依存すると、その効果は期待どおりにはないし、逆の形で、それが変化をしてしまう。こういうことについて、頭に置きながら、やはり、設置運用を考えるべきだと、こういうことを私は申し上げているわけです。(少しの間)今、運用について少し答弁がなされましたけれども、この~、条例ですね。個人保護、そして情報公開条例、これに基づいて、運用なさると、なさってきたんだということのご答弁であったんですけど、同じく日弁連はですね、このカメラの運用に対するガイドライン、こういうものを明示して、明確にして、それに基づいた設置と運用に努めなきゃならない、努めるべきだと、こういう提言も出されておるわけですけども、もう少し踏み込んで、どういう運用にあたってこられたか、ご答弁お願いします。

 山野市長:あの~、先ほど申し上げました専門家の皆さん、有識者のみなさんからご助言もいただき、提言もいただき、通路及び死角となる場所に適正数を配置するとともに、画像データの記録保存期間を短縮をすることとしており、適切に対応していきたいというふうに思ってます。森議員ご指摘のように、プライバシーの保護、個人情報の保護を徹底するということは大切なことだというふうに思っています。庁舎の安全管理体制の構築と市民にとって開かれた庁舎を実現することが、両立すべく取り組んで参ります。

 森:今、ご答弁のありました直接的な基準ですね、で、この中に確かに最長で14日間という保存期間が示されているんですが、この見直しを考えたいというご答弁として、理解をしたいと思います。え~、それは、私は、適正なことではないかと思います。そのうえで、この、基準の中に、第三者機関への目的外使用、特に警察、先ほどの捜査の関連あるわけですけども、捜査といえども、いたずれに、個人情報が流出をすることは妨げなきゃならないということも、またプライバシー保護の重要な視点です。その中で、裁判所の令状、これをもって、目的外使用の許可基準すべきだと、まあ、こういう見解も出されておるわけです。そういう意味では基準を保存期間の見直しはもちろんですけれども、その他の点についても、より個人情報のプライバシー保護厳格に規制するための時効の見直しというものが、さらに必要でないのかなと、このように私思います。そのあたりについても見解をお尋ねします。

 山野市長:あの~、専門家の先生のご意見をお聞きをしながら、あ~、見直すべき点は適切に見直していかなければいけないといふうに思っています。

 森:好むと好まざると関わらず、自らの姿が映され、そして、画像として残されると。このこと自体が、かなりの人権。プライバシーを侵すことになるんだと。この大原則に立って、基本的にあってはならない、市民がいつ犯罪を起こすかわからないというような人間観で市民と相対することがないように、ぜひお願いをしたいと思います。

2.宿泊税について
IMG_0262(1)条例可決に対する事業者からの反応
森:それでは、二番目の宿泊税について、お尋ねをいたします。まず、条例可決に対する事業者からの反応ですけれども、私は条例により、特別徴収義務者となる、宿泊事業者が、市の徴税事務を代行するにもかかわらず、罰金や懲役の対象となりうることを重く見まして、三月のこの場ですべての事業者から同意を得ているかをお尋ねをしました。答弁は「おおむねご理解をいただいている」というものでした。そこで、220の宿泊事業者に独自にアンケート調査をお願いしました。一議員からの調査依頼に対して、64の事業者から真摯な意見、心情が綴られた返信がありました。要望書とともに市長もご覧なったことと思います。際だっているのは、条例提案、議決に至る進め方に賛同しているのは、わずか16.7%,異議ありが、55,6%、さらに課税区分、課税金額となりますと、賛成は、14.8%、反対は85%前後に上っております。市長はこの結果を「おおむね理解」と現在でも受け止められますでしょうか。

 山野市長:あの~、何年か前、本を読んでましたら、う~ん、論理学だか、哲学だったと思いますけれども、こんな記述がありました。正しく提起された問題には、すでに、解答が含まれている。あの~、私も、みなさんもなんとなく理解できることあると思いますが、特に森議員は教育現場で子どもたちに問題をつくったりする時に、特に、国語のような科目では、そんなことを意識された、意識されたかどうかはともかくとして、感じたことがあったんではないかというふうに思ってます。私もその通りだなあという思いでいます。
 今回のアンケートですけれども、一議員のアンケートとおっしゃいましたけれども、ただの一議員ではありません。直前の議会で、宿泊税に反対をされた一議員です。森議員お一人のお名前です。10分の10、反対された方が、行ったアンケートであります。しかも、そのアンケートには、最初から総務大臣と金沢市長への反対の要望書がつけられていました。あ~、「反対の方は、要望書で提出してください」という、そこまでの文言を覚えていませんけれども、であったというふうに思っています。このアンケート、この問題にすでに含まれている期待される回答というものは私は明らかであると、いうふうに思っています。その中で、森議員は、今、あ~、その期待される回答、戻ってきた回答だけを分母にして、おっしゃいました。あの~、「市長もご覧になったと思う」というふうにおっしゃいました。その通り、私も森議員からいただいたものも拝見もいたしました。実は、その前に、私は拝見しています。知り合いの事業者の方にお聞きをいたしました。あ~、その事業者の方は、自分は宿泊税に理解をしているものではあるけれども、使い道については、自分は強い思いを持っている。しかしながら、「自分の名前や自分の事業所名を政治的思惑の中で、利用されたくない。だから、答えない。」というふうにおっしゃっておられました。私は、そのあと何人の方とお話をしましたけれども、同じような考え方を持つ方が少なからず、いらっしゃいました。ここで、数字を出すとするならば、やはり、分母は全部220を分母にすべきだというふうに思ってます。まあ、正確に言えば、三通宛先人不明で戻ってきたということですから、217分のでもいいかもしれませんけれども、いただいた資料によると、31名、31事業者の方が反対をされたということですから、220分の31、もしくは217分の31の方が反対をされた、14,5%の方であるというふうに思っています。大変強い意図を持ったアンケートで15%の方が反対をされたという数字であります。おおむね、おおむね、ご理解をいただいてるといってもよろしいんではないかというふうに思ってます。
IMG_0237 ただし、ただし、そういう強いメッセージをもったアンケートといえども、31事業者の方が反対の意志を明示されたというのは、私は、これは、やっぱり重たく受け止めなければいけないというふうに思っています。実際、この二ヶ月、三ヶ月、私はその何人かの直接お会いしました。直接、意見交換をいたしました。皆さん、最後に、おっしゃるのは、「使い道が納得できるものであるならば、宿泊税は理解をする」というふうにおっしゃっていただき、全員じゃありませんよ、私がお会いした何人かの方は、そんなふうにおっしゃっていただきました。改めて、宿題を突きつけられた。あ~、その使い道をきちんとすることによって、より多くの皆さんにご理解をいただけるものだ、そのための努力をさらにしていかなけばならないものだというふうに強く思わさせていただきました。

 森:まあ、それは、私が、行う調査ですから、当然、目的とか意図とかというものはありますね。それはちゃんと伝わるように、表明をした上で、調査したということです。その中で、60数事業者の方が、私に返信を出してくださった。これは非常に貴いことだと思ってるわけです。その中に、おおむね理解といっていいかどうかという、一つの判断をするべき、内容がそこに含まれていると。私は議員ですから、当然、市民の付託で調査すべきことは、調査するというのは、私の任務でありますし、事業者さんの強い思いがある中で、連携をして行った調査でもありますから、そういう出し方をさせていただいたということになります。

(2)制度設計における疑問点
森:え~、制度設計における、問題点について、ご質問します。事業者からの指摘を受けまして、私自身も認識を新たにしたのは、金沢市内の宿泊者の実態が、思いの外、観光宿泊客の割合が低く、ビジネス客の割合が高いということです。こうなると、制度設計にあたって、基礎となるべき、実態把握がどのように行われたのか、問題になってきます。いかがですか。また、宿泊税の目的は市民生活と調和した持続可能な観光の振興をはかる施策に要する費用に充てるため想定しています。観光目的以外の宿泊者にも税を課すという制度上の不整合が生じるのではありませんか。より根本的には総務省留意事項、他に方法がなく、にも関わって、新税でなければならないのか、また、観光事業者の中で、宿泊事業者だけが課税対象になることでよいのか、これらの疑問が私は拭えません。これらについて、端的にご答弁お願いします。

 山野市長:丁寧に答えます。あの~、森議員、私はアンケートが悪いだなんてぜんぜん言ってません。森議員がおっしゃるとおり、大切なことだ思います。ただ、メッセージが強いアンケートだということを申し上げただけであります。
 あの~、新幹線、こう~、支店や支社がむしろ、増えています。私が直接何人かの支店長さん、支社長さんにお聞きをしますと、ビジネスの拠点としてもそうだけども、文化都市金沢の魅力が大きい、そのことが、支店、支社を新たに出店した、大きな目的だと、いうふうにおっしゃっておられました。ビジネス客だけではなくて、金沢のいろんな文化的な魅力を堪能するということも大きな魅力として、ビジネス客もお越しいただいているという、その証左だというふうに思っています。で、反対の要望書、私手元にあります。え~、おひとりで複数の事業所を経営している方いらっしゃるんですが、38施設ありますけれども、いただいていますけれども、ほとんどが、観光、教育旅行、その他の目的の宿泊施設ばかりであります。もちろん、ビジネスに特化した、ビジネスを特化してるであろうという宿泊施設もいくつかありますけれども、反対をしている、反対の要望書を上げた方、ほとんどが、観光や今言ったような形になりますので、そんな意味では、森議員のご指摘は当たらないんではないかなという思いをしております。
 くり返しになりますけれども、お~、そういうご意見があったと、やっぱり、これは、私も重たく受け止めなければいけないというふうに、思ってますし、関係者と意見交換をしながら、ご理解をいただける施策に取り組んでいかなければいけないと思ってます。

 森:あの~、宿泊事業者が、どういう観光客を対象にお泊めするかというのは、それはいろいろあると思うんですね。私が申し上げているのは、実態が、観光目的税としての、宿泊税を課すことが、適切な観光目的の宿泊客がどの程度実態として宿泊されているのかということについての実態把握なんです。ここに事業者、特にビジネス客を中心にね、これまで経営努力をされてきた事業者の中に非常に強い違和感があるんです。これは、私は、不整合がないのかということで、お尋ねしてるんです。どうでしょうか。

 山野市長:あの~、説明会で、え~、申し上げてきておりますけれども、観光だけではなくて、金沢の文化芸術をしっかり守っていくという形にも使っていきたいということも、ひとつの方向性として上げさせていただいています。市民生活との調和ということも、あげさしていただいているところでもありますので、観光を含めた文化都市金沢の魅力を高めていきたい。そして、市民生活との調和をはかっていきたい。そんな思いから、今回提案をさせていただいているところでありまして、え、これから詳細な使い道をまとめることによって、事業者のご理解をいただけるような、あ~、提案をさせていただければと思っております。

 森:これ、目的税ですので、やはり、課税対象とその税金が使われる方法、そういうものがぴたっとしていないと、目的税としては不適切ということになるんですね。で、総務省は、課税自主権の中に位置づけているから、これは、総務省が基礎自治体に対してのあれがいい、これがいいと、これがだめと、こういうことは極力避けたいと、こういうふうにおしゃっています。それはひとつの地方分権尊重の考え方ですから、そこは、基本的には私も理解はするわけですけれども、そうするのであれば、実際に設計をし、実施をしようとする側が、そこは精緻に把握をして、そして、そこの不整合が起こらないようにする。こういう制度設計をすべきだということを私は申し上げているし、そこに非常に事業者の中にどこまで調査した上で制度設計をしたんだろうかと。こういう強いやっぱり疑念というものが、今現在もあるんだと、で、私のところに返してこられない事業者の中にも私の数字に表れていない、ね、だけど出せないと、言い出せないと、いう事業者の思いも逆にまた背景に私はあるんだろうと思うわけです。そういう意味で、この不整合について、私は本当に真剣に掘り下げて考えていただきゃならない、まあ、そう思うわけです。

(3)抜本的見直しの英断を求めて
森:で、この項の三番目ですけれども、5月29日、抜本的見直しの私は英断を求めているわけですが、5月29日福岡市の高島市長が県市に検討のある宿泊税について、福岡市にはビジネス目的でたくさんの人が来ており、新たに税負担が発生すると、福岡市の競争力の低下につながる。事業者にも相当な負担になる慎重な姿勢を示されたわけです。本市条例では規則により定めるとされる施行日はまだ明示されておりませんが、市長には縷々指摘した点に鑑みて来年4月1日施行の方針に縛られるのではなく、繰り返すようですが、精緻な再調査の基づき、抜本的な宿泊税の見直しに着手されるよう求めますが、ご所見を伺います。

 山野市長:高島市長にお会いしたことはありませんが、大変立派な市長だというふうにお聞きをしています。ただ、金沢市と福岡市は、市街地の広さも違います。人口規模も全然違います。石川県の人口よりも多い人口であります。環境が違うんだと思います。私は市長に就任してから、この本会議や講演会でも何度もオール石川、オール百万石で街づくりを考えていきたいというふうに申し上げてきています。観光ということに絞ったとしても金沢市と白山市は協定を結びました。金沢市、加賀市、七尾市は、マラソンをキーワードにして観光の協定を結んでしっかりやっていこう。また、富山県、岐阜県でも三星街道を含めたエリアとして発信をしていきたいと申し上げてきているところでありますので、金沢市の魅力はもちろん大切なところではありますけれども、エリアとしての魅力を高めていくということで考えていかなければいけないと思ってます。
 ただ、森議員ご指摘のように精緻な調査が必要だと、私はそこはまったく同感だと、でありますので、ご理解をいたけるような、そんな努力をこれから重ねていって、丁寧な説明を重ねていきたいと考えています。

 森:まあ、私にいろいろと要望されたり、あるいは情報提供してくださる事業者さんは自分の生業に対して真剣に向き合って、いらっしゃるわけですね。その立場で、これまでも、観光客やビジネス客、多様な宿泊客と良好な信頼関係を結んで取り組んできた、そういう事業者さんだと思うんですね。金沢の行く末を、誰よりもやっぱり、心配している、このことを踏まえておく必要がある。私の政治的スタンスというそういう問題ではないんですね。ないんです。で、やはり、落ちてきているということ。その精緻な調査の中には実際に部屋がどのくらい埋まっているのかというのは、私も観光政策課が取りまとめられた調査結果なんかも読んでおりますけれども、やはり、その数字と事業者さんの実感というのは、やはり、隔たりがあるわけなんですね。ですから、そういうものがそのまま制度が設計されて将来的に思ってもみない、逆効果というものが現れてくる、そういう懸念があるわけです。そこに注意深く、そこを見極めていく必要があるんじゃないかということを私は言いたい。で、事業者さんの中には、2020年の東京オリンピック、これが終わって、日本の経済全体、あるいは地域経済がどういうふうな状態になるのか、そのことを待って、宿泊税を実施するなら、実施するという判断をしてもらいたいというくらいだと。これぐらいのことをおっしゃって、強い危機感があるんです。いかがでしょうか。

 山野市長:私も何人もの方とお話をいたしました。ある小規模な施設を行っている方は、もうちょっとはやくやって欲しかったと。少し、新幹線直後、あのタイミングだったら、そのままご理解いただけると思う、という声もあれば、いや~、2020年前で良かったと。新幹線後になると、もっとハードルが高かったんではないか、今の2020年前でしっかりと準備をしてやっていきたいと方もいらっしゃいました。いろんなご意見があるというふうに思います。森議員のおっしゃった今の正反対のご意見もあるというふうに思いますので、いろんなご意見をお聞きをしながら、いかなければならないと思っています。
 あの~、再度アンケートに戻りますけれども、あの~、やっぱりきびしいと、反対の要望書を上げてきた方は、簡易宿泊所の方が、多くあります。そんな意味では、やはり、低廉な料金で、良質なサービスを提供されていらっしゃる簡易宿泊所の皆さんが、危機感を強く持っていらしゃるということを、森議員のこのアンケートの中で、私聞いていましたけれども、アンケートの中でも明らかだと思いますので、その対策なんかもしっかりと考えていかなければいけない。そのこと申し上げたいと思います。

 森:多様な、やはり受け止めが、今日段階で、やはり、あるわけですね。ですから、どういう判断で実施に入っていくかということについては、やはり、より多様な意見を聴取をしながら、判断をしていくべきだと。まあ、私はそのように思います。で、市長は、先ほど市長選への続投の意志表明というものをなさったわけですけれども、この問題に関しましても、市民から意見を聞く、市民の中に先ほど入っていくということをおっしゃったわけですけれども、そういう点で言うと、裏切られ感というものが出てきている。そういうご意見なんかも私のところに、ちょっと時間がないので、ちょっと紹介できませんけれども、ぜひ、繰り返すようですが、精緻な調査の上で、多様な意見を聴取して、そして、判断をしていくと。これを是非、求めていきたいと思います。

3.市民のつぶやきから 会計年度任用職員制度への移行に関して
IMG_0272(1)「通算任用期間の上限設定に伴う任用終了時期のお知らせ」について
森:それでは、三番目。市民のつぶやきから。会計年度任用職員への移行に関してご質問します。「通算任用期間の上限設定に伴う任用終了時期のお知らせ」こういう文書が、今年度当初から、特別支援教育支援員、給食配膳パートさんなどの方々に届いたわけです。「通算任用期間の上限設定に伴う任用終了時期のお知らせ」こういう文書です。当人も周りの教職員も当惑をしておりまして、いきなり雇い止めの通告とはどうなっているのかと。こういう問い合わせが学校現場から続いております。この通知は、どのような考え方で、何人の職員に出されているのか。野口教育長にお尋ねします。また、市長部局全体でどうなっているのか。山野市長にもお尋ねします。

 山野市長:そのことにつきましては、総務局長からお答えいたします。

 太田総務局長:市長部局におきましては、え~、通知の対象となる週29時間未満の短時間勤務パート職員、この中には、事務補助、保育士、調理、その他の職種がございますが、全て合わせますと、137人であります。以上です。

 野口教育長:教育委員会におきましては、今後5年間に任用の終了を迎える週29時間未満の短時間勤務パート職員である、特別支援教育支援員や学校給食パート職員など、382人、に対してあらかじめ説明会等行った上で、終了予定年度をお知らせしたものでございます。

(2)会計年度任用職員制度の趣旨について 
 森:今、数字のご答弁がありました。ま、いずれも百人を超える、あるいは300人を超えるというような大きな職員の方の数になっております。この会計年度任用職員の制度につきましては、私が以前のこの場で、非正規職員の処遇の改善という課題について、質問しましたら、会計年度任用職員という制度が始まるから、それについて検討を行うんだと、いうご答弁だったわけです。この会計年度任用職員制度、これはどういう趣旨で制度化されるのか、このことについてお尋ねします。

 太田総務局長:え~、この制度は、地方公務員法等の改正に伴いまして、2020年度から導入されます会計年度任用職員制度、え、これは非常勤職員のうち、フルタイムの勤務職員はもとより、市が現在雇用しております週29時間以上の短時間勤務職員やまた、週29時間未満の短時間勤務パート職員も、これら一律に会計年度任用職員の対象となることが、総務省の通知の中で明らかにされたこと、え、また、時同じくして行われました労働契約法の改正により、本年度から一般的に5年を超えた職員等について無期限に雇用を継続しなければならないとされたことなどを受けまして、これまで市が定めて参りました週29時間以上の短時間勤務職員に適応されます通算任用期間上限5年を、同様に会計年度任用職員の取り扱いになります週29時間未満の短時間勤務パート職員にも適用せざるを得ないこととなったため、あらかじめ任用期間についてお知らせをしたものであります。以上です。

(3)「再度の任用」に関して 
森:ある意味では、その、今、正規転換ですね、え~、継続して雇用をしようと、働きたいと、いう方の意志を尊重してしかるべき処遇を与えようと、これが会計年度任用職員という形で公務分野で結実したんだろうというふうに思います。ま、そういう中で、逆に雇い止めと、いうことになるような方が出てくるということは、この制度改革の趣旨からすると、逆行することになると。こんなふうに私は大変懸念をしています。え~、5年という通算任用期間自体の上限設定に法的根拠があるんでしょうか。

 太田総務局長:週29時間以下の短時間勤務職員などいわゆる非常勤職員は、そもそも身分が不安定であります。そうした任用形態で、長期に配置することは適切ではありません。仮に長期の任用が必要であれば正規職員を配置すべきものと考えております。また、職場の新陳代謝をはかる必要、また就労機会を市民等に広く提供していくことの観点から本市では、任用の上限を従来から原則5年と定めております。地方公務員法の趣旨からも非常勤職員は、あくまで短期の任用が前提となっており、国の上限が3年となっていることなどからも、本市の対応は適切なものと考えております。会計年度任用職員制度に移行しても、そうした措置は引き続き、必要であり、一定の上限を定めないまま、任用を継続することは、不適当であると考えております。以上です。

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