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森一敏
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 険しいながらも一歩の前進 少人数学級実現への道
金沢市 議会議員 東出 文代、森  一敏

 2001年度に始まった国の学級編成基準弾力化の流れは、昨秋文科省が少人数指導のための加配教員を少人数学級加配に転用を認める方針を決定したことにより、初めて国庫負担による少人数学級編成に道が開かれることになった。県内でも、松任市の英断ある小1での導入が保護者・教職員の希望の光になっていた。まちがいなく導入へのターニングポイントが今年度であった。何とか金沢市で少人数学級実現にこぎつけたい。二万数千筆を集めた県教組金沢支部の30人程度学級実現を求める署名活動には、私たち市政連議員も街頭に立ってきた。

30人以下学級実現の必要性についてはもはや論を待たないであろう。かつては、教員が楽をするための日教組の要求としか受け止められなかったが、少子化時代の子どもたちがさまざまに抱える成長課題に対応するための基本的な教育条件整備として認識されるようになってきた。全国で急速に少人数学級が広がっていることが何よりの証左であろう。

12月議会の一般質問では、OECDの学力調査結果から、階層や能力別の教育制度ではなく、多様な子どもたちからなる少人数の学級集団による教育が学力保障はもちろん、全人格的成長に効果が高いことを紹介し、子どもたちのためにこそ、学校に子どもと向き合い、練り上げた教育実践ができる条件をと訴えた。

しかし、議会はそんな理屈だけで動かせる容易なところではない、とりわけ少数派にとっては。教育委員会を含め市当局は、市独自導入には後ろ向きである。統一地方選挙に勝利し、一名増となった社民議員団としての結束したとりくみと、他会派議員の賛同を得る水面下の働きかけが不可欠であった。そこで、決議採択を目指して政調会を通じ、他会派への働きかけを10月から開始していた。その過程で、11月総選挙時の選挙協力を踏まえて、社民会派から議長に要望することに方針転換し、会派の深い理解を得て、12月8日、議会内調査機関の設置を安達議長に要望することとなった。要望は受理され、課題は私たちの手から議会全体に移った。自民党はじめ、他会派でも少人数学級に関する勉強会が始まった。

3月当初予算議会を迎え、事態はめまぐるしく動いた。かなざわ議員会の努力で、県議会質問で新進石川の議員が「なぜやらないのか」と県に迫った。市議会でも、自民党、公明党が県導入を強く求めよと市当局に入れ替わり立ち代り迫った。文科省の弾力化方針にも拘らず、石川県教委が頑なに導入を見送り、石川県が片手ほどの未実施県となることが明らかになり、議会は石川県教委と石川県当局に少人数学級導入を迫る意見書を採択し、持参して申し入れするという、考えても見なかった積極的な合意へと傾きかけた。

議会は微妙な力関係や、状況変化により、一瞬にして変転するところでもある。諸般の情勢が絡まる中、3月議会途中の意見書緊急採択は、最終日採択へと先延ばしになり、正副議長、全会派政調会長が県に申し入れすることは立ち消えになった。市独自導入をも視野に入れた議会内調査機関の設置は成らなかった。

「風が吹く」度に私たちが企図したとりくみは縮小させられ、困難が増していった。しかし、そんな議会にあって、県段階ではあれ、少人数学級導入に向けて全会派が意思一致し、県への意見書採択という形で共同行動に至ったことは画期的な出来事である。意見書は当初議会最終日の本会議で全会一致採択される予定である。金沢市議会のこの一歩が、「16年度は導入しない。」と言う県教委に、2005年度から導入に踏み切らせる力になることを願いながら、引き続き議会内外でとりくんでいきたい。 
                                     2004年 3月



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