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森一敏
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 07会派社民行政視察 
(2007年10月15日〜17日)

長野県 総合リハビリテーションセンター 義肢装具製作部
静岡県 富士市  DMVを軸とした公共交通政策

  15日から3日間、平田団長、山本由起子議員とともに長野市にある長野県総合リハビリテーションセンター、静岡県富士市を視察しました。

1.長野県総合リハビリテーションセンター
には、公設の義肢装具製作所があるのです。
  昨年来、義肢装具利用者の会の方からの、深刻な要望を受けて以来、現在の給付の仕組み、情勢、喫緊の課題を理解してきました。見直しに入るものの、自立支援法にもとづく個別給付事業に補装具給付が位置付き、業者指定制から一般的な契約制に移行しています。給付費は原則1割の「応益負担」はかかります。  製作と調整完了の報告書が市に提出されると、給付費が市から事業者に支払われるという仕組みです。ところが、事業収入を問題にせざるを得ないため、採算が難しい義肢装具とりわけ義肢政策事業から民間の義肢装具製作事業者が撤退を始めているのです。県厚生相談所がチェック機能を果たし、新規製作・調整、更新、修理にわたるまで、利用者の生活に不可欠のニーズに対応した提供システムが適正さを取り戻さなければなりません。しかし、そもそも民間事業者が撤退していくことを食いとめられないなら、何らかの形で公設に活路を見いだそうとする利用者の切実な思いには、道理があります。長野県では公設でどのように運営しているのか・・・。

  北陸本線、信越線を乗り継いで、リンゴがたわわに実る三才の駅に降り立つと、一昔タイムスリプした様な風景が迎えてくれました。
  長野県総合リハビリテーションセンターに公設されている義肢装具製作部は、そのルーツを戦後の傷痍軍人支援であったといいます。3人の担当職員で、一年間2300万円の事業予算規模です。田中管理部長、下村義肢装具士さんから、外科手術にともなう治療用装具の受注がなければ、製作コストの高く需要が限られている福祉用義肢製作は単独では採算が取れないと強調されました。しかし、上肢下肢を失った方々にとって、生活の質を左右する義肢装具ですから、医療と福祉がリンクできて、事業収益を考慮しなくてもよい何らかの公的設置しか道は考えられないとおっしゃいました。金沢市なら市立病院、石川県なら県リハビリセンターということになるのでしょうが・・・。
 下村義肢装具士さんは、中国にも出かけて義肢装具製作の技術指導をされる方で、多様な患者さんや利用者の状況に応じて、創意工夫して製作に当たっておられました。彼の案内で、義肢装具の種類、製作の際の心配り、完成までのこまめなチェックなどを詳しく教えて頂きました。彼のような技術者、更に若い義肢装具士が自らの使命感に裏打ちされながら、必要としている人に義肢装具を提供できる安定したしくみが必要だと納得しました。こちらでの課題克服のために、義肢装具利用者の会と連携し、行政責任を求めていきたいと思います。

2.さて、第2の視察先は、DMV(デュアル・モード・ビーグル 鉄路・道路両用車)の導入に本州で先んじて取り組んでいる静岡県富士市です。富士山が真っ正面にそびえる市庁舎からは、残念ながら山体が雲に隠れていました。
  この富士山の裾野に広がる製紙工業のまちは、全国有数のマイカー依存の交通事情があります。環境問題、資源エネルギー問題を大状況に、広域公共交通網のツールとしてこのDMVに着目したのです。わたしは、昨年秋、総務常任委員会視察で、DMVを開発中のJR北海道を視察し、DMVに試乗してきたのです。そこでの説明で一番熱心に実用化に向けてアプローチしてくるのが富士市であることを聞いていたのです。富士市視察で、公共交通政策を公約して就任した市長の決断であることを知りました。
  鉄輪が線路上で上下し、鉄路から道路を10秒程度のモードチェンジで行ったり来たりする。その車両はマイクロバスを改造して2000万円程度で作られる。最小限のコストで、赤字路線の存続を可能にする。富士市には、岳南鉄道という私鉄線、製紙工場の引き込み線が既存インフラとしてあるのです。それらと道路をつなぐことで、全市的広域公共交通幹線が形成できるわけです。北海道以外ではじめて、富士市市民を乗せて、モニター実験が行われ、映像が紹介されました。市民に大変好評とのことです。用意周到、緻密に導入共用までのスケジュールが策定されていました。目途は5年後です。
  ひるがえって金沢市も、歩けるまちづくりを掲げ、マイカーから公共交通機関へ政策誘導を図っています。新幹線の開業には、並行在来線の存続問題が横たわっています。北は浅野川電鉄と南は石川総線の連結、交流人口の維持拡大の課題もあります。今回の視察によって、私には、この夢のあるしかも現実性も備えたDMVが石川県や金沢市でもまじめに考えられてしかるべきではないかと思うのです。
  追記
  視察後すぐの10月21日、試験的営業運転を行っている北海道JR釧網線の浜小清水駅構内で、DMVが脱線事故を起こしたとの報道がありました!DMVの構造上の問題ではなく、鉄道走行に入るモードチェンジ停止位置が本来の位置より2メートルずれて設定されていたことが原因ということです。運転は24日には再開されています。  
 このようなモニター試乗実験の
もようがDVD映像で紹介されまし
た。担当者は、1時間30分、パワ
ーポイントを使って説明し続けまし
た。並々ならぬ意欲を感じました。
 


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