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森一敏
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 06韓国禮山郡訪問報告
〔2006年4月28日〜5月1日〕

 今年も、韓国独立運動の英雄、尹奉吉(ユン・ボンギル)が、1932年4月29日、上海虹口(ホンキュウ)公園で、日本陸軍首脳に対して爆弾を投じた「上海天長節爆弾事件」(韓国ではこれを「義挙」と呼ぶ)の記念日がやってきました。近代史における植民地支配の日韓・日朝間の植民地支配の歴史にアジア同胞の視点から向き合うこと、真の和解と東アジア非戦平和地域を構想して、自治体平和外交を推し進めること、こんな問題意識の下で、私も議員となって4度目の訪韓となりました。
 03年10月の初訪韓昨年の訪韓から禮山郡守、趙議員の来沢と続く一連の交流については、既にこのサイト上で報告してきました。私にとり4度目となる禮山郡訪問は、彼の地月進会尹圭相(ユン・ギュサン)会長の要請に応えて、和太鼓のグループを伴っての訪問となりました。
  訪問団は、団長 盛本芳久県議、副団長 平田誠一金沢市議、田村光彰北陸大学教授、パク・インジョ顕揚会副会長、和太鼓グループ「鼓民」、そして、私森 一敏の10人でした。
  主な日程は次の通りです。
4月28日(金)午後 小松空港発 大韓航空便 ソウル特別市仁川(インチョン)空港着禮山郡バスにて一路、禮山郡徳山温泉ホテルへ
          夜  中国打楽器集団との夕食会
尹圭相月進会会長、洪南儀梅軒を愛する会会長にあいさつ
4月29日(土)午前 尹奉吉義挙74周年記念祭享に参列、文化祭典会場であいさつ
         午後 禮山郡郊外にある民族音楽学院で、李光壽(イ・グアンス)院長のリードで、中国打楽器集団、民族音楽学院サムルノリチーム、石川の和太鼓グループ「鼓民(たみ)」、そして急遽飛び入り参加となった盛本芳久県議が、競演の段取り、練習会
          夜 文化祭典 日中韓三か国太鼓音楽競演の夕べ(第1ステージ)
        深夜 民族音楽学院で第一日打ち上げ交流夕食会
4月30日(日)午前 天安市、独立記念館参観
        午後 文化祭典 日中韓三か国太鼓音楽競演(第2ステージ)
          夜 ソウル特別市に移動
尹圭相会長のご子息(豊中から帰国、ソウル在住)と夕食会
5月 1日(月) 午前 ソウル特別市孝昌公園内 尹奉吉墓地に墓参 
         午後 小松空港に到着帰国
 
 上記日程でもおわかりのように、今回の訪問は、太鼓の競演を通じての文化交流が中心となった平和友好訪問でした。昨年の訪問にも和太鼓の訪問を要請されていましたが、独島竹島問題、教科書問題で、反日感情が激しくなっていることが理由で、直前になって実現にならなかったものが、今年このように実現できました。和太鼓グループ「鼓民(たみ)」は、子どもたちと関わりながら、和太鼓を学んでいる私の古くからの仲間たちです。尹会長からの要請に対して、プロではないが、アジアとの友好、歴史認識の共有、人権平和教育の問題意識を共有する彼らを是非とも、韓国禮山郡に連れて行きたい、そうでなければ、私たちが同行する意味はないと、申し入れてきたものでもありました。

 3カ国競演ぷらす師範盛本芳久県議の尺八コラボレーションは、禮山郡市民に歓呼で迎え入れられました。演奏の合間になされた植民地支配の歴史を踏まえた鼓民の演目紹介が共感を呼び、幕前の練習では、そうらん節を聞きつけて、横浜に住んでいたという上品な高齢の女性が歩み寄ってこられたり、サムルノリのリード楽器ケンガリの高名な名手李光壽(イ・グアンス)院長とのゆかいな交歓、聴衆のスタンドオベーションなど、忘れがたい光景が脳裏に刻まれました。私は、今訪問では、さしずめマネージャーの存在でした。私にとっても、わくわくするようなこれまでとはひと味ふた味違った韓国訪問になりました。
 


以下、訪韓の一こまをお伝えしていきます。
かわいい三男を連れて通訳に馳せ参じてくださった静岡出身の小川さん。 昨年、島中島で散策中に我々の一行と出会ったご縁から。(28日夕刻) 4月29日義挙74周年祭享に臨む。 忠義祠式典会場で。
忠義祠式典会場で 尹圭相月進会会長が顕彰の言葉を読み上げる。 ノ・ムヒョン大統領からの花輪の献花
参列者の献花 民族楽器による演奏団 尹奉吉ご親族と共に
パク・インジョさん、尹奉吉夫人の墓前で塩川慶子さんとその友人に説明の熱弁!。 尹奉吉夫人の墓前でスナップ 尹奉吉(梅軒)記念館入場門の塔
島中島の尹奉吉生家記念公園で学生の南北統一絵画展開催 同左 禮山の風物詩連凧が飛ぶ!
屋台が建ち並ぶ島中島周辺の風景 29日午後、民族音楽学院に移動 リハーサルが始まる民族音楽学院元小学校廃校地を郡が李光壽(イ・グアンス)院長に提供したものという。
祭典の主管、梅軒を愛する会洪会長も珍しそうに少し、心配げに覗く。 オリジナルといううちわ太鼓のドラム台を組み立てる鼓民のメンバー 盛本県議も出演に!「アリランで行こう」ジャパニーズエンターティナー誕生か
中国打楽器集団の青年達も珍しそうに準備を覗く。 李光壽院長が指導を開始 壮観!参加国太鼓団誕生
ケンガリの名手李光壽院長は、巧みに初対面のみんなを誘導し、乗せていく。 音楽院の前庭で、物思いにふけるか平田副団長とパク・インジョさん。この風景が受けた。 文化祭典会場
よく見ると、尹奉吉が始めた農村復興の夜学の様子が描かれている。ここから月進会が生まれていく。 リハーサルに余念がない「鼓民」 これまた緊張の面持ちでリハーサルに余念がない盛本さん。
文化祭典は、地元の合唱団の演奏で幕が切って落とされた。 韓国の農楽「サムルノリ」の舞台が始まる サムルノリの青年の汗が飛び散る熱演に拍手喝采!
中国打楽器集団は、洗練された現代風アレンジで民族音楽を演奏 同左 「鼓民」のステージが始まる!とどろく響き
息もあって、表情もいい!!決まっている!!! 司会者の小川さんに導かれて鼓民と演目の紹介。「皆さんにご迷惑をかけた豊臣秀吉のボス織田信長とたたかった百姓の持ちたるくに鳥越で練習しています。日本に織田信長や小泉総理とはちがう考えを持った日本人がいることを知ってください。」これには、会場から割れんばかりの拍手が沸き上がった! 冴えるうちわ太鼓ドラム!
三演目が終わって、決まる鼓民 ここからは、三か国競演 盛本さんが、アリランを尺八で吹奏
ジャズ風のリズムに乗って軽快に 次々にリズムが即興で受け渡されていく 大喜びの尹圭相月進会会長ら
聴衆がスダンディングオベーション 満足げな出演者たち 「ツァラトストラ」の壮大な音楽に乗って打ち上がる花火で夕べは終演に。
出演者、訪問団が一同に 明けて30日。時間を縫って、天安市にある独立記念館を駆け足参観 植民地支配の象徴、朝鮮総督府が解体され、屋根先端の柱頭が屋外展示されている。
30日午後、文化祭典会場では、農楽の輪舞が始まっていた。 チャングで舞い踊る女性 古くは行商人の道具チゲを背負って
ステージ2を控えて、ノリノリ状態の学院長と鼓民 会場では、太鼓の音にあわせて踊りの輪も 鼓民のメンバー、小川さんまで 競演が始まる
上がるボルテージ 大団円!! カーテンはないがカーテンコールで拍手に応える出演者たち
終演後そそくさとソウルへの移動を急ぐ私たちを、尹圭相月進会会、洪南儀愛する会会長ほか関係者の方々、通訳の小川さんの温かい見送りを背に、禮山を離れた。
5月1日早朝、ソウル特別市にある孝昌公園に、尹奉吉ほか計4人の墓所へ墓参に。献花。 盛本さんの尺八の音で追悼 ソウルのみなさんと


                          【パク・インジョさん撮影・提供】

 パク・インジョさんが丹精込めてここまで創り上げられた野田山ユン・ボンギル暗葬跡地の紀念碑。他にモデルはないという。パクさんは、敗戦直後、在日としての自らのアイデンティティをかけて、遺体の発掘、祖国への送還にかかわり、今日、一層の民族的なユン・ボンギルへの愛情に支えられて、かつては踏みつけられていたこの聖地を守ることに文字通り命を賭ける。私たち日本人にとってのユン・ボンギルの存在とはなにか。、彼を「義挙」にかりたてた歴史の背景、未だにアジアを蔑視をやめず、戦争協力も辞さない対米礼賛・従属を深める政治権力が大手を振る日本において、私は、自分自身の問題として、その問いにこだわり続けなければならないと思っています。本当の日本人としての誇りというものがあるなら、それは、民族の垣根を飛び越え、世界市民として生きる一民族中の一人という自覚から共に痛みを感じ、共に生きようと行動する生き様にこそあると考えて。文化交流という舞台にたって、温かな、熱い肌のぬくもりを通じて、アジアの同胞という感覚を体内に宿すことができたように思います。訪問に関わったすべての方々に厚く感謝を申し上げます。 (06.5.8記)


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