本会議初めての仕切り
6月29日。この日から質問戦。初日は午前の最終質問者から午後初めの質問者まで、議長と交代し、議長席から審議を進行した。「緊張の面持ち」と周りは見たいようだが、私はいたって平常心だった。いろいろ言いたいことが浮かんできたが…。地元紙北國新聞記者の取材にいくつかコメントしたが、取り上げられたのはこの通り。別にチェックしたわけではない。
二日目からは、ほぼ半分の質問者を福田議長と代わりながら担当した。今日は本会議質問三日目。最終担当は、新人の熊野盛夫議員。独特の語り口に、副議長秘書氏は、とても分かり易い発言だったとの評。私も個性が表れていたと思う。
さて、その熊野議員は、北陸電力の株主総会に対する大株主金沢市の対応について質した。それと言うのも、「北陸電力と共に脱原発を進める株主の会」が、提出する脱原発議案に賛成するよう金沢市に市長宛要請行動を行ったからだ。熊野議員が仲介者となり、私も山本議員も同席して、株主総会への出席と賛成を求めた。
ところが、金沢市は、今年も欠席した上、北電提出議案に賛成したのだ。熊野議員はこの市の態度を問題にした。京都市長が関電の株主総会に出席し、自ら脱原発議案を提出して経営転換を迫ったことを引き、食の安全への責任、市民、観光客の安全への責務から金沢がリードすべきではないかと再質問で迫った。
これに対する山野市長の答弁がよくわからない。「エネルギーは生産という入り口から使用という出口まで安全が保たれねばならない。原発停止中の電源は原油、石炭の輸入化石燃料。運ばれてくるまでに多くの事故が発生している。」「電力供給の基本原則は二つ。安定的電力の安全供給。だから、脱原発の株主提案をする気はない。」原発必要とは生の言葉で言わないが、原発電力は必要・・即ちベースロード電源に2~3割の原発は必要という政府見解を述べているわけだ。
私は、自席でやりとりを聴いていたが、熊野さんにはもう一つ突っ込んでほしかった。それは、市長の論理からして見ていない事実がある。入り口であるウラン採掘で多くの被曝者を生み出していること。そしてさらには、使用済み核燃料の管理、原発廃炉にかかるコスト、もちろん事故発生時に天文学的な対策費がかかることは福島事故が教えている。これらが、原発電力のもつ潜在的経営リスクである。新たに偽装された「原発神話」を喝破し、それを突き抜ける厳しい議論を議会につくり出そう。