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森一敏
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先行実施地域の実態
(05.4.16 選択制を考える地域集会「学校へ行く!?」より)

(1)嶺井 正也専修大学教授(学校選択制追跡研究ゼミ「桑の会」主催)の報告より
@先行実施自治体(100自治体程度)では、小学校は中学校より実施しづらいようだ。通学距離、生徒指導上の問題と考えられるが、「特色ある学校づくり」というなら小学校でもやればよい。
A東京の状況は、同一地区に学校が密集、元々越境入学あったし、私学入学も多かった。そもそも金沢とはベースが違う。
B学校選択の実際は、
  ア 子どもの集まる学校と集まらない学校の二極固定化の傾向強まる。
  イ 選択される学校は、伝統校(「お勉強の学校」との評価、私立中学校受験者が多いなど)、学校規模が大きい、施設設備が充実している。例えばエレベータ、冷暖房、温水プール、スポーツ施設充実など 【品川区】
  ウ 子どもが集まらない学校は、校舎が古い、小規模校、学校が「荒れ」ている。
    また、そうした風評は根強く影響を与える。
  エ 学力テスト結果の公表は、流入、流出人数に敏感に影響を与えている。【荒川区】  
  オ 特色ある学校づくりがふれ込みだったが、保護者の選択動機はそれとはすれ違っている。特色あ    る学校の選択は、平均7番目ぐらい。また、学校の特色作りも習熟度別授業など特色と言える    のか疑問がある。その意味で学校の努力は報われない場合が多い。
  カ 学校の統廃合は抵抗感が強いが、小中一貫校への統合は抵抗感が弱い。ただし、小中一貫    校化は、保護者の選択動機としては小学校側には好評でも、中学校側には不評である。
  キ 学校選択制と統廃合がセットで行われている場合、統廃合はすすむ。【豊島区】
C現在の抽選が何らかの選抜に変わると、学校間格差がもっと広がると危惧される。


(2)白石 由紀さん(品川区青少年委員)の報告より
@6年間の実施で「特色づくり」はどうなっているかと言えば、逆に同じになってきている。それはいい成績の子を育てるということだ。
A居住地域とは違う学校を選んだ子は、自分の地域に友だちがいない、遊べない、通学地域になじめない、などの状況があるが、保護者はそれを知らない。子はそんなものかと思っている。アンケート結果はどこまでそんなことがわかっているだろうか。
B区では安全対策として1億円かけて子どもたちにPHSを持たせているが、地域で顔見知りでない子をどうやって守れるのだろうか。
C子どもたちは地域の行事を通じてつながりをつくっていくのに、その情報がいかない。D教職員の状況は、営業マンのように子ども集めのノルマがかかったよう。もっと教育そのものに熱を入れてほしい。
E他区の友人とも話しているが、小学校に特色っているのだろうか疑問が強まっている。


(3)参加者との質疑・意見交換より
@学校選択制の本当のねらいはどこにあるのか。裏に統廃合があるのではないか。
A「特色ある学校づくり」から「教職員の意識改革」へと移ってきている。学力向上という親のニーズは「特色」とはずれている。
B競わせることは全否定しないが、子育ての根っこは地域ではないか。それを壊して何になるのか。親のコミュニティそのものが壊れてしまっている。逆に子育てからそれがつくりなおされることもあるのではないか。
COECDの学力調査(PISA)の結果が下がったということだけがクローズアップされているが、実態はそうではない。また、トップといわれるフィンランドはゆっくり教育である。韓国は猛烈な尻たたき教育だが、かつての日本のような問題が指摘されている。D先行実施自治体では、親たちからの要望からではなく、首長の選挙公約などトップダウンで導入されているケースが多い。しかし、統廃合のように反対運動は起こっていない。
Eそれは政治の越権行為ではないか。めまぐるしい政策変化で理念が見あたらない。
F金沢でももっとゆっくりとやれないのだろうか。子どもたちは順調に育ってきている。情報がないまますすめられるような感じがしている。
G市教委の懇話会委員は諸団体の代表者である。それらの組織の中で情報公開、意見集約がどの程度行われているのかが問題だ。
Hいじめ救済のためには選択制は有効だと思ってきたが。
I現行の通学制度でもそうしたことは認められてきている。学校選択制度は意味合いが違っている。
J数字からは見えてこない子どもたちや学校の状況をつかんで知らせてほしい。
K通学してくる子たちがどこの子か分からない。遠距離通学のため一緒に遊べない。学級経営が難しいと聞いている。ある地区では単身赴任家庭が多く、子育てに悩みを持っている。地域の人が見てくれることが大切。中学生の居場所がなくなってきているのに、一層つかめなくなっている。 中学校に学校選択制は入りやすいが、むしろ中学生を地域に根付かせることに努力すべきだ。
L競争に負われると子どもたちのつながり、ふるさとへの思いが失われ、学校が学校でなくなるのではないか心配だ。


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