死者との対話は私的で特別な関係性 安倍晋三氏の国葬には同意しない

死者との対話は私的で特別な関係性 安倍晋三氏の国葬には同意しない

 7月15日、金沢は新盆です。年に一度、大汗をかいて、ゆかりある人々の墓前で対話します。

 多大な影響を受けた中学の恩師、かなざわ演劇人協会有側末廣先生。教え子で不幸にして若くして亡くなった方々。

 早逝した教職員組合活動の同志。そして、野田山の暗葬之跡に眠る尹奉吉義士、その顕彰に生涯をかけた朴仁祚さん。

 ろうそくに火を灯し、線香に火をつけ、手を合わせる数分の時間。死者との対話です。死を悼むことは、極めて私的な心情であり、特別の関係性の上で成り立つものです。

 さらには、数の力に頼み、立憲主義と社会的公正を破壊した安倍氏を民主主義の擁護者として国葬するとは、筋が通りません。死者の美化と政治利用極まる暴挙です。

 岸田内閣には、一人ひとりの内心の自由を侵す追悼と賛美の強制は、再考していただきたい。