平和・人権と芸術

平和・人権と芸術

 通常国会会期末を控え、数の暴力でもって、強い異論、反対の声、意思表示を顧みることなく、平和と人権に関わる立法を強行しています。  

 出入国管理法「改正」、LGBTQ理解増進法、そして防衛財源確保法。いずれも、人の命の尊厳、平和のうちに生きる権利に関わる重要法案です。

 昨日は夕刻よりこうした憲法破壊の政治状況を批判し、共に立ち止まり、声を上げようと呼びかけました。時代の変わり目をどちらに向かうのか、民意は無視できない力を示さねばなりません。

 この日夕刻からは、金沢水曜会が、金沢21世紀美術館長谷川祐子館長を講師にお招きして例会を持ちました。

 長谷川館長は、敏腕キュレーターとして設立準備の2000年前後から、その名は聞こえていましたが、再び今度は館長として昨年度から戻って来られたのです。

 世界に発信し続ける21世紀美術館の設立の経緯、特に当時の山出保市長の構想に共鳴しながら、美術館の存在意義の観点から議論し、具体的な美術館のかたちに収斂していかれたお話は、この美術館の存在意義の原点を再度、あるいは新たに共有する機会になりました。

 講演は、特に、エコロジー、人権、自治、平和、共生という普遍的な価値を根底に据え、現代の世界、政治、経済の問題に対し、芸術として問いかけ不断のチャレンジが現在も果敢に行われていることを訴えかけてくるものでした。

 芸術創造の奥深さ、今日性に目を開かれるお話に、参加者は興味津々で、いつまでも聴いていたい気持ちでしたとの声をうかがいました。

 その一方で、21世紀美術館を支える市民の存在と敬意を忘れず、20歳の記念年にどのように市民にお返しすべきかを、さらには、市民が自分たちの美術館としてより関わっていただけるようにする方策について、館として真剣に議論しているとのお話にも感じ入りました。

 私も、議員として、市民のためにどのようにかかわっていけばよいか、共に考えていきたいと思いました。

 非戦平和国際連帯都市金沢の市民財産として。