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森一敏
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 08 ユン・ボンギル共の会韓国禮山郡訪問報告
    〔2008年4月27日〜4月30日〕

 今年も4月27日から30日まで、韓国独立運動の英雄ユン・ボンギル(尹奉吉)(初訪韓報告参照)生誕百年を記念する第35回祭享(さいりょう・祈念式典)に参加する韓国訪問を行いました。ソウル〜小松便の出発が9時10分!禮山郡を4時に出てくる強行軍(前夜は別れを惜しむ李光壽民族音楽院長夫人の崔銀淑さんや月進会役員の方々と24時まで飲み語ったので、ほとんど眠れませんでした・・・)
 ところで、今回の訪問の参加者は、一昨年に設立した「ユン・ボンギルと共に歩む会」が中心となり、和太鼓グループ「鼓民(たみ)」、津軽三味線の若い奏者沖津さんを伴い、田村光彰共の会会長、平田誠一市議、盛本芳久県議、初参加の山本由起子市議、古河白山市議、朴仁祚顕揚会副会長をはじめ総勢21人の大訪問団となりました。生誕100年の記念訪問とあって、希望者が膨れました。

〔主な日程〕
4月27日(日)正午

         
         午後
小松空港発 大韓航空便 ソウル特別市仁川(インチョン)空港着、ホテル手配のバスでソウル市内の「コープレジデンス オモッキョ」に到着。
すぐに西大門刑務所跡歴史博物館を参観。
          夜  ホテル近くの焼き肉屋さんで訪問団の夕食交流。一般のお店はおいしくて、まだまだ安い!
4月28日(土)午前 朝食後、禮山郡に先発していた朴仁祚さんが、禮山郡バスに同乗してホテルに到着。一同、太鼓を積み込み、孝昌公園内の尹奉吉義士墓所を訪れ、墓参。
その足で一路禮山郡へ。 
         午後 禮山郡に入り、焼き肉屋さんで昼食。一年ぶりに小川てるよさんと再会を喜び合う。
民族音楽院に移動し、文化祭典の打ち合わせに立ち会う。李光壽院長、崔銀淑夫妻、そして学院教授たちとの一年ぶりの再会に手を握り合う。
          夜 権議会議長主催歓迎宴。
前夜祭文化祭典 中国、モンゴル、アメリカ、アフリカの音楽集団も参加。
「鼓民」と初参加の津軽三味線沖津悌四郎さんとのコラボレーションに会場が沸く。
寒風の夜空を華々しい花火が華を添える。
        深夜 終了後、民族音楽院で打ち上げパーティ。盛り上がる!
4月29日(日)午前 忠義祠で祭享参列
本部行事ステージで田村光彰会長が代表あいさつ
         午後 天安市の独立記念館参観
          夜 禮山郡崔郡守主催の歓迎宴
崔銀淑夫人、韓忠南音楽委員が二次会を招待
4月30日(月)4時 禮山郡からバスで仁川国際空港へ
小松空港に到着帰国
 
 私にとって6年連続、6回目の禮山郡訪問で認識を新たにと言うか、確信を持つことが出来たことがありました。それは、尹奉吉義士のたった一人での抗日戦闘行為に、どんな意味が見いだせるのか、そして頭の片隅で考え続けてきた民族主義の象徴としての彼の存在をそこから解き放つ普遍性の獲得という問題についてでした。
 ここでは、多くを語ることは出来ませんが、5年ぶりに拝聴した月進会会長尹圭相さんの講演です。解放後ずっと月進会を牽引してきた尹会長も83才になり、尹奉吉義士生地である島中島での本部行事で、会長を引退することを明言されました。5年前に聴いた講演の中で、尹奉吉の思想に社会主義の影響を語っておられたことが鮮烈な印象として残ってきたのですが、今回、大統領選で三位と敗退した李会昌氏(李明博新大統領以上に右に位置する超保守派・民族主義と言われる)も参列する式典で、尹奉吉義士の心は韓国民族の解放にとどまらず、東洋平和、すなわち世界に平和をもたらすことにあったと力説し、義士の心を引き継ぎ、世界平和を目指す事業に参加するよう呼びかけたのです。
 29日夜、全日程を終えて私たちの泊地徳山温泉ホテルの部屋での講演の中で、よりはっきりと尹会長は以下の趣旨で語りました。「尹奉吉義士が心を痛めたのは、朝鮮の大地主制の元で重税にあえぎ、今また日本の植民地支配によって塗炭の苦しみを加えられた農民を救うことであり、その元凶となった日本の支配を断ち切ることであった。彼の夜学での学習方法や教材となった『農業読本』には、富の共有、民衆文化の回復といった社会主義思想の反映が観られる。ロシア革命の影響を受け、世界大の視点で彼は解放を構想した。彼が民族主義の英雄として封じ込められ、彼の世界平和を願う心が、韓国民衆、この生地禮山郡でもほとんど理解されていないことを嘆くようでした。
 彼は続けました。今世界の問題は格差である。国々が国境を持って対峙し、その国々の内部でも格差が拡大している。このあたりでいっそ国境を取り払ってみてはどうか。そうすれば軍備は必要なくなり、その金を持って世界の窮民を救済できるからだ。
 しかしながら、尊敬を集め、人徳を敬われる存在の尹会長でも、言葉を選び、相手を選んで発言してきたと述懐したことは、深く私の脳裏に刻み込まれたのでした。
 蹂躙した側の日本でもまた、彼をテロリストと呼び(因みに上海爆弾事件での白川大将は戦死とされ、逮捕された尹奉吉は軍法会議で銃殺刑に処された。日本軍自身が戦闘行為と認定したことになる。)、民族主義に立った感情的な反応を示す向きも少なくありません。ですから、あの植民地と軍事占領の時代に、民衆が世界の解放を求めて闘ったという意義付けを現代から未来に向けて見いだすことは重要なことではないでしょうか。もちろん、先駆的な憲法第9条をもつ私たちは、世界平和を獲得する方法を武力に求めないことを選択しました。今日にあっては、彼の時代の方法までを肯定するわけにはいきませんが、民族主義からインターナショナルな地平に尹奉吉の解放の理念を位置づけ直す認識作業が私たちにも求められていることを、他でもない尹奉吉義士の最大の顕彰者月進会会長からメッセージとして受け取ったことは大きな収穫でした。


 今回も、李光壽院長率いる民族音楽院を訪れ、前夜祭後の深夜まで李光壽、崔銀淑夫妻、音楽院の新しいメンバー、そしてドイツベルリン音楽大学の映画製作グループ(李光壽院長をテーマとする映画製作中)の学生たちも一緒に、楽しい交流のひとときを過ごせました。この場所には、なんとあの懐かしい趙起徳前議員がわざわざ会いに来てくれていました!郡守選挙に出馬して涙を呑んで、今は会社経営に専念しているとのことで、金沢での再会を約束しました。
 崔昇佑郡守主催の歓迎宴では、郡守に山出市長の親書を手渡し、金沢訪問を要請しました。日程の検討をしてみたいとのお答えでした。また、李光壽院長夫妻には、金沢での公演を熱望されており、来年に向けて準備したいと意思表明しました。
 今年も、月進会の役員の方々には、本当に心のこもった接待を受けました。一同感激で感謝の言葉をお伝えしました。
 

では、以下、08訪韓の一こまをお伝えしていきます。
ソウルで観光・姉妹都市交流の講演に向かう山出市長が同便に。小松空港であいさつを頂く。 (4月27日) 仁川国際空港に到着。月進会役員の方々が、間違って迎えに来てくださる。(27日午後) ソウル市内にある西大門刑務所跡歴史資料館5年ぶりに参観。植民地支配に抵抗する朝鮮人政治犯を拘禁、拷問した独房の棟。 (27日夕刻)
独房 収容棟前で盛本さん、金さん、山本さん、古河さんと。 参観者全員集合。(27日夕刻)
ホテル近くの焼き肉屋さんで夕食交流会。安くておいしい!(27日夜) ソウル市内孝昌公園のユン・ボンギル墓所で盛本県議が追悼演奏。(4月28日早朝) お墓の前で集合。
ソウルにある紀念事業会の資料館、「梅軒記念館」に駆け足参観。 梅軒紀念館裏手に立つユン・ボンギル像 (28日朝) 天を指し示すユン・ボンギル義士
禮山郡に到着し、焼き肉昼食。 (4月28日昼) 二年ぶりの民族音楽院校舎。文化祭典のリハーサルに熱がこもる (4月28日午後) 沖津悌四郎さん、李光壽院長と初対面。
李光壽院長をカメラで追う、ベルリン音楽学校の映画製作学生。 時間がなく、最後のコラボのみ打ち合わせ。李孝壽の指示に皆集中。 映画収録の中、練習が進む。
津軽三味線の音が気丈に響く。民族音楽院のリーダーの眼光鋭し! 市がたつ郊外で、文化祭典までの合間を縫って権議会議長主催の歓迎宴。(4月28日夕刻) 私が、訪問団を紹介する。
来沢されたこともある権議長の歓迎あいさつ 記念品をいただく。 月進会会長尹圭相の開会あいさつで前夜祭文化祭典が始まる。 (4月28日夜)
民族音楽院の演奏で開幕 力強さを増した「鼓民」の演奏 今年は台があって、思いっきりたたけるぞ!津田さん。
異彩を放つイケメン若手津軽三味線奏者沖津悌四郎登場。 うちわ太鼓ドラムの新さんとコラボレーション。 「鼓民」と津軽三味線の競演!
アメリカからは若いヴァイオリン奏者 モンゴルからは、馬頭琴 モンゴル独特の民族歌唱、ホーミーを披露。
韓国宮廷音楽から幻想的な横笛 アメリカ先住民の音楽 アフリカ音楽に踊り出す。
李光壽民族音楽院長登場。各国演奏者たちが競演。 冷え込んでくる中、聴き入る訪問団。 舞台は最高潮に!
李光壽院長のケンガリに乗って、民族音楽院のメンバーも燃える。 フィナーレを告げる打ち上げ花火! 民族音楽院校舎で打ち上げ開始。盛本芳久師範の尺八演奏。
トリオ!! ベートーヴェン第9を歌います! 李光壽「OK!!」 ベルリン音楽大学学生さんとシューベルト「野バラ」を歌う。
一夜明け、生誕100周年の祭享
(4月29日10:00〜 忠義祠にて)
雅楽 前紀念事業会会長李明博大統領の献花
義士のお孫さんの献花 献花の列 お孫さんと訪問団との対面
島中島の式典会場へ橋を渡る 平和を願う短冊がたなびく 式典会場を埋める人人人
尹圭相会長本部行事開会あいさつ 地元の農楽が輪舞する 「上海爆弾事件から処刑」再現劇が上演された。(島中島旧紀念館前)
今年は少しゆっくりと独立紀念館を参観(4月29日午後 天安市) 日本語が堪能なあの学芸員さんから説明を受ける。 中曽根首相の靖国公式参拝に怒った韓国国民の寄付で建設された豪壮な独立紀念館
崔昇佑郡守主催歓迎宴(通訳小川てるよさん 29日夕刻) 崔銀淑李光壽夫人と 盛本さんと李光壽院長は尺八で音楽談義
部屋に戻って、尹圭相会長の講演を拝聴する。「ユン・ボンギルの人となり」(29日 夜) 「ユン・ボンギルの心は、世界平和にあった。 真剣な顔で聴講

〔これまでの訪問・平和友好交流の軌跡は以下からどうぞ。〕
 03年10月の初訪韓05年の訪韓から禮山郡守、趙議員の来沢06年4月の太鼓文化交流訪問07年の平和友好交流訪問編同来訪編
                     (08.5.11記)

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